私がひとり暮らしを始めた翌年、アパートの庭で一匹の猫を拾った。
かなり弱っていたのか、逃げようとした子猫をあっさり素手で捕まえることができた。
全身グレーで目は涙目でくしゅくしゅしていた。

ペット不可のマンションで子猫を拾ってしまい、
私はどうしていいかわからず途方に暮れた。
そして藁をもすがる思いである愛護団体へと電話をかけてみた。


「何色の子?」と聞かれて、
「全身グレーです」と答えると、電話の向こうのその人は、
「まーそれは変わった毛色ね、大丈夫よ、きっと飼い主さんが見つかるから」と言ってくれた。
その言葉に安堵し、涙があふれたものである。


その言葉の通り、子猫の里親さんはすぐに見つかった。
しかしその子猫を手放した途端、猛烈な寂しさと後悔の念に駆られ、
ついには恥を忍んでせっかくもらってくれた子猫を再び返してもらいに行った。

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ペット不可マンションで猫との生活が始まり、
やがて猫が増え、
堂々と猫と生活するために私は小さな一軒屋を手に入れる。
そしてここへ引っ越して来たことで、私のその後の人生は微妙な方向へ向かっていった。



その最初に拾った子につけた名前がケムリ。
当時まだ猫のことも猫との暮らし方もよくわからなかった。

ケムリはロシアンブルーだった。
ロシアンブルーの子猫が捨てられていたというのは未だ信じ難い。
しかし子猫の時グレーだった瞳は、成長するとそれは美しいエメラルドグリーンの瞳に変わり、
どこから見てもロシアンブルーそのものだった。

でも今は不思議に思わない。

なぜならケムリは神様が私へ与えた猫だったのだ。

私に与えられた仕事へ辿り着かせるために。





私が今までに里子に出してきた子猫の記録と、
もはやそんな里親探し生活にズッポリ浸かってしまっている毎日のことを、
少しずつ書き残していこうと思います。


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