カスミ荘のママの知り合いのおうちで、物置に野良ちゃんが3匹の子猫を産んでいってしまった。
そのうち1匹は早々に里親さんが決まり、残り2匹の里親さん探しをお手伝いすることに。
茶トラちゃんがオス、黒猫がメス。もう1匹は白猫だったという。


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かわいいねぇ~~~

それにつけても同じ親から、白・黒・茶トラが産まれるって、
猫の毛色の遺伝ってどうなっているんだろう。


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ネットの写真を見て申し込んできてくれた女の子(Wさん)が、黒のメスをもらってくれた。


そちらのお宅には、先住猫でやはり真っ黒な2歳のオス猫がいるらしい。
名前は「レイちゃん」。零(ゼロ)と書いてレイ。
レイちゃんがそこのおうちに来たいきさつを聞いて、私は顔をしかめた。


Wさんが家に帰る途中、道端にダンボールの箱がありカラスがたかっていた。
不審に思ってダンボールに近づいてみると、
中には子猫が4匹、、、、
しかしすでに3匹はカラスにつつかれ死んでいたらしい。
Wさんは残った1匹をかかえ、家までバスに乗らず20分かけて歩いて帰ったという。

それが先住猫のレイちゃん。


たとえば自分に責任のない野良ちゃんが、自分の家に子猫を産んでいったとしよう。
保健所に持っていくのは殺されるからかわいそうだ、
「誰かが拾ってくれるだろう」と、どこかに棄てても、
必ずしも誰かが拾ってくれるとは限らない。
大半はこのようにもっと悲惨な死に方をするか、
万が一生きながらえても過酷な野良人生を送らなければならなくなる。
更にその野良が、再びかわいそうな野良を生み出す原因にもなり、
棄てたその人は悪循環の元凶を作っていることになるのだ。

私は過去に動物愛護団体のシンポジウムにも参加したことがあり、その時に確認したことだが、
現在動物愛護の立場からでも、

「遺棄するならば処分した方がよい」


ということになっている。

最初にそう聞かされた時は私も耳を疑ったが、今ではその意味が理解できる・・・



先住猫のレイちゃんと仲良くできるかな?

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その後Wさんから「名前が決まりました」とメールが来た。

名前は「壱」とかいて「イチ」ちゃん!
零の次だから壱(イチ)か。(笑)


初日はお互い威嚇しあっていたらしいけれど、
あっという間に仲良しになったという。
イチちゃんはレイちゃんにゴロゴロとすりより、
レイちゃんもオスなのに、母親のようにイチちゃんの身体を舐めてあげているのだそう。

イチちゃんよかったね、やさしいおにいちゃんができて。


2010.6.19




◇保護猫じゃないけど、里親探しにかかわったにゃんこは、「よその猫」のカテゴリで保存しておきます。


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全部で7匹いた子猫、どの子とどの子が兄弟なのか?と思っていたが、
残り3匹を連れてきた時点でそれは明確になった。
あとの子はすべて頭にうっすら模様のある、全身真っ白な猫。
しかもすべてメス。
目の色だけが微妙に違っていた。
つまり最初に1匹だけいた真っ白いメスの子猫と残り3匹が姉妹だったのだ。
(こんなにわかりやすい兄弟もいるのね)

最初に連れてきていた真っ白の子は目がすっかりよくなると、いち早く里親さんが決まった。
以前チコちゃんをお試ししてくれた若いご夫婦が、その後も足しげく子猫の入荷(?)状況を見に来てくれていて、この白猫を気に入ってくれたのだ。

その容姿にぴったりの「こゆきちゃん」というかわいらしい名前をつけてもらった。

1109 010 こゆきちゃん



残りの3匹・・・つまりこゆきちゃんの姉妹を連れてくると、
2匹がブルーの瞳、1匹は金色の瞳で、頭の模様が微妙に違っていた。
真っ白のが3匹かたまっていると、それはそれできれいだった。





この中の右端のブルーアイの子、
頭の模様が墨で書いた「入」の字に見えたことから、仮の名を「イリちゃん」としたのだが、
この子は実にあちこちへ行っては出戻ってきたのだった。

まず最初に近所でラグドールを飼っているおばあさんが無条件で連れて行き、
(このラグドールのおばあさんの話しはまた後日したいと思うが)
「うちの子が嫌ってる」といって1週間で戻された。

次に小学生の男の子がふたりいる家族が、わいわいしながら見に来てイリちゃんを連れて行った。
小学生の男の子兄弟の騒がしさったら・・・・私もたじろぐほどで・・・・
正直シャイなイリちゃんが果たしてこのおうちに合うだろうかと心配だった。
案の定イリちゃんは子供の抱っこ攻撃に逃げ回る毎日。

毎日様子を確認したが、早々にここのおうちにイリちゃんには合わないと判断し、
他の仲間に別の子猫がいないかと探したところ、ちょうどいい子がいることがわかる。
イリちゃんと引き換えにその子と紹介させてもらい、イリちゃんは連れて帰らせてもらったのだ。



イリちゃん、何度もタライ回しにしちゃってごめんよぅ・・・


イリちゃんは結局最後には遠くへお嫁に行くことになったのだが・・・・イリちゃんのお嫁入り話はのちに書くとして。


ここの小学生の男の子のおうちでイリちゃんは「白ちゃん」という名前だった。
結果逃げ回りながらも3日ほどそのおうちで過ごしたことになる。
別の猫と入れ違いにイリちゃんを連れ帰った日に、そちらのお母さんからメールをもらった。

ふたりの男の子のうち、おにいちゃんの方は、白ちゃんとの別れが淋しくて、
私達が帰ったあとしばらく自分の部屋で泣いていたというのだ。

逃げ回って抱っこもできない猫だったのに、、、
わずか3日しかいなかったのに、、、
しっかり情が移ってしまっていたと知り・・・こちらもせつなくなってしまった。

やさしいおにいちゃん、ごめんね。
シロちゃんにはちゃんと別のおうちをさがすからね、
シロちゃんの幸せを祈っててね


代わりに紹介した仲間の子猫は三毛。
名前は「ラブちゃん」になった。
このラブちゃん、このわんぱく小学生兄弟に実にぴったりな猫だったのだ。
その話しも後日しようと思う。

2009/11


そういえば以前譲渡会を行った時に「白い猫が欲しい」と言っていたご夫婦がいた。
今まで飼っていた猫が2匹とも真っ白で、そのうち1匹が亡くなってしまったと言っていた。
白い猫に思い入れがあるらしい。
そうだ、この子達をそのご夫婦に薦めてみよう。

「白い子がいます」と連絡をすると、先方もネットで募集していた画像を見てくれていて、
検討していたとのことだった。
ほぼ決定同然で、そのご夫婦(Nさん)は、遠くからふたりで来てくれた。

その時イリちゃんはお試し中で留守だったため、もう1匹のブルーアイの「そらちゃん」と、
金色の目の「ほたるちゃん」とのどちらかで決めてもらうことになった。



しかし、2匹は見た目もそっくりで、違いといえば眼の色だけ・・・
そりゃあ悩むだろうとは思うが、Nさんご夫婦は1時間も悩み迷っていた。
私は前回「テンちゃん、ぱくちゃん」のことがあったばかりだったので、一切口出しはしないようにしよう、、、そう決めていた。
挙句やっとブルーアイの「そらちゃん」の方に決め、そらちゃんはNさんご夫婦にもらわれていった。

そらちゃんは「みおんちゃん」という名前になった。

新しいおうちにはみおんちゃんそっくりの先住の白猫(オス)がいる。
ただこの先住猫ちゃんがものっすごくシャイで、さっぱりみおんちゃんに慣れないというのだ。

どちらかというとみおんちゃんがおにいちゃんに突進していくのだが、おにいちゃんは逃げ回ってばかり。
通常「2週間は様子をみてください」とお願いするのだが、そんな猶予もとうに過ぎた頃、
相変わらず寄り添わない先住ちゃんの報告をもらった・・・。

「私達のやり方が悪いのか・・・何かよいアドバイスはないでしょうか
そう相談されてハタと困った。
そういう場合のアドバイスや知識など私は持っていない。 ヒェ~~~~


せめて先方が言い出せないことを先回りして提案しようか、、、、
それは「お返しいただいてもいいですよ」ということ。


私としては精一杯の気遣いのつもりだった。



「お返しいただいてもいいですよ。」

実はその時たまたまボランティア仲間から、別のオスの子猫の里親募集の話があったのだ。
その里親募集のポスターを預かった時、写真を見てあんぐりした。
なんてこの子達に似ている白猫・・・・

「白猫大安売りだわ」

みおんちゃんのところの先住猫はオスだ。
みおんちゃんがメスなのでシャイな先住ちゃんが意識してしまうということはないだろうか?
それならば同性のオスではどうだろう?と提案してみたのだ。

ところが里親のNさんから来た返事は意外だった。
亡くなった先代の白猫ちゃんもオスだったこと、そしてなんと、
今の先住ちゃんはその子とも最後まで猫団子になることはなかったのだと。

「きっとどんな子が来ても同じだと思います。それにやはりみおんと離れることも難しいです。」

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イリちゃんが3日いたおうちの男の子も、返した日は泣いていたというのに、
私はまたトンデモナイ提案をしてしまっただろうか・・・


「私達のエゴかもしれませんが、おにいちゃんにはもう少しがんばってもらおうと思います」

先住ちゃんと合わないのは、猫を返されるいちばん重要な理由になる。
でもこちらの先住ちゃんはなるほど、かなりの神経質な子のようだ。
先方がそう言うのなら、みおんちゃんの可能性に賭けてみようか。
ああ、みおんちゃんとおにいちゃんの距離がだんだん近づきますように、
・・・・もう祈るしかない・・・・


そして年も明けたある日、Nさんから来たメールには、驚きの画像が添付されていた。

「嬉し涙のツーショットです

なんとみおんちゃんと先住のおにいちゃんとが寄り添う写真が


 




この2匹の睦まじい姿にNさんご夫婦もかなり癒されているようだ。
そうだろう、先代の猫ちゃんとも見れなかったあこがれの「猫団子」なのだから。

「人も猫も幸せに」

猫が幸せなら人も幸せ、人が幸せなら猫も幸せ


これは私の持論です。


2010/1

 
≪後日談≫
 ちなみに仲間からポスターを預かった白猫は、怪我をして小学生に保護された子猫だった。
 小学生はその子猫に「チロルちゃん」と名づけ、ボランティアさんに預けたのだった。
 私の白猫姉妹のポスターを見て連絡をくれた人を紹介したところ、無事に里親さんに決まった。
 その人も以前飼っていたのが白猫で、その子を事故で亡くしていた。
 亡くなったその猫の名前がなんと「チロルちゃん」だったという。




2匹残った白猫姉妹、
その中でイリちゃんは里親さんが決まりお届け待ちとなって、
あとは金の眼のほたるちゃん1匹が残った。
ほたるちゃんもイリちゃんと同じく、ややシャイな性格で、慣れればいいのだろうが最初は隠れてしまう。
でも夜になるとグルグル言いながらお布団に入って来るほたるちゃんはかわいかった。



そんなほたるちゃんにも里親さんは現れた。
極々ご近所の方で、小さな女の子の姉妹がいるご家族だった。

「始めは慣れないかもしれませんが、様子を見てくださいますか」

時間をかければほたるちゃんはきっと慣れてくれる。
そのご家族にお試しをしてもらうようお願いすることにした。
奥さんも子供達も猫を飼うのは初めてだったが、ご主人だけは昔実家で猫を飼っていたということだった。


お届けの日、ほたるちゃんを連れてそのお宅に行くと、小さなふたりの女の子は子猫を待ちかねていた。
子供達にとって初めての子猫、ふたりとも興味津々、
「わ~~~きゃ~~~」と近寄ると、案の定ほたるちゃんはテレビの裏に一目散に逃げ込んでしまった。
テレビを動かし無理矢理引きずり出してみたもののほたるちゃんはパニック状態。

するとご主人が、用意してあった毛布の中にほたるちゃんを入れ、
「ほら、あまり騒ぐとびっくりしちゃうでしょ、この中でイイコイイコしてあげて」と、
ふたりの娘をなだめて、子猫をかくまってくれた。
ほたるちゃんは混乱しながらも、毛布の中で落ち着いた。

その時なんとなく私は直感した。
「ああ、ほたるはこのおうちで大丈夫だろう」と。

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それからほたるちゃんの様子は時折来るメールで確認できた。
はじめ1週間ほどは常に部屋の隅に隠れていたようだったが、

「夜9時を過ぎて部屋の照明を暗くすると出てきます。」


「少しずつ慣れてきているようです。ゴロゴロしてかわいいです。娘も気に入っています。」


「子供が騒いでも椅子の上で寝ているようになりました。ほたると呼ぶと返事をしてくれます。かわいいです。」


「お世話になります。とても元気で家の中を飛び回ってます。昼間は自分で籠に入っていい子でいます。」


少しずつ少しずつほたるちゃんはそのおうちに慣れていく様子がわかった。

イリちゃんがお試しで行った小学生の男の子のいたおうちのこともあって、
小さな子供もいて少し心配ではあったけれどどうにか大丈夫なようだ。
メールには時々、小さなお嬢さんに抱っこされたほたるちゃんの画像が添付されていた。

「好きな名前をつけてくださいね」

そう言ってあったのだが、名前も「ほたる」をそのまま使ってくれていた。
呼ぶと返事をするって・・・そんなこともないとは思うけれど(笑)、
「ほたる」という名前はかわいいし私も気に入っていた。

よかった、ほたるちゃん。

最初に毛布で包んでくれたやさしいおとうさん、
いつもお世話をしてくれるやさしいおかあさん、
かわいいおねえちゃん達、
ほたるちゃんはそこの3女になったわけだ。

ほたるちゃん、しあわせになってね。




 




2009.12


イリちゃんお届けの話は後まわしにすることにして、今現在の話しをしようと思う。

それには少しだけさかのぼって2010年4月。


会社の近くの立ち飲みの酒店(と言っても座って飲める)のおかあさんとは、猫つながりで仲良くなっていた。
たまにお店に寄ると猫の相談をされることもあった。
そこの店では近所の野良の子猫を3匹保護して、家猫にしてくれていたのだが、
まだ外には野良と思われる成猫がうろついていた。

その外猫で店によく来るまんまる目のかわいい黒猫が、最近どうもお腹が大きいようだ、
あれはメスで妊娠しているんじゃないか、と相談され、
ならば捕獲して避妊手術をしようということになった。

捕獲器を店の前に置き、まず捕獲器の中でいつもの餌やりをする。
「今日捕獲決行」という日に仕掛けをかける。
黒猫のクロちゃんは、まんまと捕獲器に入り、私が病院へ連れて行った。

10-04-05_001.jpg まんまる目、まだ若い猫のクロちゃん
2010.4.5撮影


当時、避妊手術でお世話になっていた病院では避妊手術も日帰りだったが、
野良ちゃんだったので無理を言って1日置いてもらった。
翌々日、連れに行くと先生からショッキングなひとことを言われる。

「こりゃ産んだあとだな」 

まじすか?



酒屋に戻ってクロちゃんを放すと、一目散にどこかに消えていった。
酒屋のおかあさんに出産が終わっていたことを話すと、
「2日もおかあさんがいなかったんじゃあ、もしかしたら子供は死んでるかもしれないね」と、
それはそれで仕方がないと話し合った。
避妊手術代は酒屋のおかあさんが出してくれた。

4月になったばかりの、まだまだ朝晩冷え込む時期だった。


2010.4


それから2ヶ月も経った6月の初め、

再び酒屋のおかあさんから連絡をもらった。


どうもクロちゃんの子供と思われる子猫が、店の前をちょろちょろしているというのだ。
酒屋のおかあさんと、

「生きてたんだ~~~!」

「生きてたね~~~~!」


嬉しいのかがっかりしたのか・・・フクザツ・・・・
しかも4匹。


酒屋のおかあさんは「どうしよう」って言うけど、そりゃー今のうちに保護した方がいいに決まってる。
里親探しは私が手伝うから捕まえましょう、と諭し、捕獲を手伝ってもらうことにした。
子猫だから素手でも捕まえられそうだが、警戒心全開で近づけない。

ふたたび捕獲器登場。

しかし4匹もいるし、下手な入り方をして仕掛けに挟まれても大変だ、
捕獲器の中にフードを置き、捕獲器の中でご飯を食べるようになったら手動で蓋を閉める、という方法を取ろうということになった。

4匹のうちわけはキジ2匹、真っ黒1匹、黒に白ソックス1匹。
そのうち白ソックスちゃんは酒屋のお向かいのおうちが「飼う」と言ってくれている。
3匹がんばればいいんだ、よし。


まずキジトラが1匹、捕獲器に入ったと連絡を受ける。
酒屋に行くとなんと捕獲器のそばには親のクロちゃんが張り付いていて、
私たちに向かって「シャー」と威嚇している。

捕獲器から子猫を出そうとするが、子猫も大暴れ。

ぷっ・シャーーーーーーーーッ
ぷっ・シャーーーーーーーーッ
ぷっ・シャーーーーーーーーッ


とすごい抵抗を見せる。

「シャー」の前に「ぷっ」がつくのは、かなり本気な威嚇で、
子猫のくせに恐くて手を出せない。

私は皮手袋をして子猫を引きずり出そうとしたが、
今度はそばにいる母猫が今にも飛びかかりそうで、
恐怖のあまり私たちは店先から逃げるように店内へ入りなんとか子猫をキャリーバッグに押し込んだ。
ーーーー オソロシーーーー

威嚇する母猫にビビリつつも、私は一生懸命、
「ごめんね、ごめんね、この子を悪いようにはしないから、ごめんね!!!」
と話しかけながら酒屋をあとにし、家へ帰ると今度はキャリーからゲージに移す。

やっと一息つくと私はふるふると震えていた。

あああ~~~~こわかった~~~~~~   

こんな怖い子、里子に出せるだろうか・・・・
いや、プリンちゃん(←未登場)だってこれくらい恐かった。
一瞬不安になるが・・・・まだ生後2ヶ月ほどだ、ななななんとかなるだろう・・・


◇◇◇


その後すぐに白ソックスちゃんも捕獲に成功。
キジはオスで、ソックスはメスだった。
キジに「ナルちゃん」、ソックスは「ジュリちゃん」と仮の名前をつける。

0613 020

2010.6.10


ナルちゃん、ジュリちゃんはその後1週間もするとすっかり慣れてきた。
ジュリちゃんだけは相変わらず抱っこしようとすると「シャー」を言う。
でもそのシャーは形だけのシャーで、噛むでもなく、ひっかくでもない、全然恐くなかった。

ナルちゃんは捕獲の時にあんなに抵抗したのに、すんなりと私に慣れてしまった。

0613 017 ナルちゃん


ナルちゃんは人一倍・・・いや猫一倍食いしん坊で、
そのうち鳴いてご飯のおねだりをするようになった。
ジュリちゃんは女の子らしくいつまでもシャイで逃げ回っていた。


動物病院でひと通りの検査とレボリューション(ノミ駆除)をしてもらう。
耳ダニもなく白血病も陰性。
よしよし、いいぞー。
そしてジュリちゃんだけ一足お先に、約束通り酒屋の向かいのお宅へお嫁入り。


そこYさんのお宅は、居間にグランドピアノが置いてある素敵なおうちだった。

初対面のYさんの奥さんに「最初は逃げて隠れてしまうと思います」と、
キャリーバッグからジュリちゃんを出して、奥さんに手渡した。

猫を飼うのは初めてだという奥さん、
ジュリちゃんをふわりと包んでにっこりと微笑みかけている。

「しっかりめに抱いてくださいね、逃げますから」

そのジュリちゃんも抱かれたまま奥さんを見ている・・・・

見ている・・・・・

ずっと見ている・・・・・・

アレ逃げない???

0613 019 ジュリちゃん


いかにもやさしそうな奥さんに、ジュリちゃんも「この人は危険じゃない」とわかったのか、
私にはしばし驚きの光景だった。

ま、そのあとすぐに逃げてソファーの影に隠れたけど。



その日から子猫を抱っこする時は、できるだけそっと、やさしく接するように気をつけてみた。
猫にだってこっちの殺気が伝わるんだろう、、、今までのガサツさを少し反省したのだ。
私は子猫を抱き上げる時はいつも首根っこの皮をつまんで持ち上げている。
やさしくそっと・・・首根っこをつまむ・・・?

(´-ω-`;)ゞポリポリ



ジュリちゃんはソックスをはいていたので「タータ」という名前になった。
赤ちゃん言葉で「くつした」の意味である。
かわいい名前だなぁ。


2010.6.28




ナルちゃん、ジュリちゃんに遅れること1週間、残りの兄弟2匹も保護できた。

ナルちゃんにそっくりなキジトラのオスは、
ナルちゃんよりもはっきりした白いソックスをはいていて、口の周りから胸元にかけて白い。

この子の名前はマオちゃんにしよう。

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おかあさんのクロちゃんにそっくりな真っ黒で褐色の瞳、
尻尾は短い折れしっぽのメス。

この子の名前はサラちゃん。

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この時世間は子猫ラッシュ、頭の中で「3匹がんばれば」とイメージしていたのだが、
そんな中やなぎさんから電話が来る。

「また今3匹いるんだけど頼めるかな」

「えっ!???どこから?また棄てられたんですか?」

「いやうちの庭に出入りしてたメスが産んだみたいなんだよ。そのメスは捕まえて避妊手術することにしたから」

・・・・って、どうしてもっと早く捕まえて避妊手術しなかったのさ。


やなぎさんのところには以前お世話しようとしたアメショー風のオスがいた。
お腹に渦巻き模様まであって、いかにもアメショーっぽく、見た目も性格もかわいかった。
ネットの募集サイトに掲載するとまたたくまに何件も応募があったのだが、
皆遠方からばかりだった。
その中でも比較的近場(県内)で、感じのよさそうなご夫婦に的を絞ろうとしたところ、
やなぎさんが急に「遠くへやるのはいやだ」と言い出した。

その子はそれ以前にも「オス」なのにやなぎさんが「メス」だと言ってきたため、オス希望の里親さんを1件のがしていたばかりだった。そんなこともあり、結局そのアメショーくんは里親さんが決まらず月齢は5ヶ月ほどになっていた。


そこにまた3匹。
ううう~~~~~~

仕方なくいつものように写真を撮りに行き、ポスターを作る。
ナルちゃん、マオちゃんよりひとまわり大きい子達だ。
先にこっちを片付けないと・・・・




するとそのポスターをお願いした猫仲間のエチカさんから、思いがけず里親さんの紹介を受けた。

「年配の男性だけどとにかく猫を好きな人でどんな子でももらってくれると思う」と言われ、

やなぎさんのところのアメショーくんにしようか、3匹の中のどの子にしようかと考えあぐねていた。


そんな時、あの酒屋のおばさんから電話があり・・・・・・・・

「ごめんなさいね、あの子達を頼んでおきながら言いにくいんだけど・・・
 タータちゃんをもらってくれたYさんのうちの駐車場に子猫がいるのよ。
 すごく小さい子なの、どうしましょう~~~


がびーーーーーーーーーーーん

どどど、どうしましょうって、、、、

なぜ子猫がいるの~~~~~~

なぜーーーー

そのまんまにしておくわけにいかない~~~~



頭の中で猫の頭数がどんどん増えていく。
うちに3匹、やなぎさんのところに4匹、
これから捕まえなくてはならないチビが1匹・・・・
大きい順?
いやもうそんなことは言ってられない。
やなぎさんのところの猫はなんとかなる。(やなぎさんが世話してくれる)
酒屋の猫は行くところはない。よし、


先にうちにいる子を出そう!


そうだ、ダメもとで兄弟2匹をすすめてみるんだ!


エチカさんに紹介してもらったお宅とのお見合いの日、
私はナルちゃんとマオちゃんをキャリーバッグに入れ、
仕事が終わったあとそちらのお宅へと向かった。
果たして2匹オススメ作戦がうまくいくだろうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ナルちゃんがずっと助手席で鳴いている。

「大丈夫、大丈夫」と言いながら、そのうち日はとっぷりと暮れ、
だんだん藍色が濃くなっていく空に心細くなりながら車を走らせた。







紹介いただいた方は50代の男性で、高齢のお母さんを介護されている。
1日2回ヘルパーさんが来て、そのヘルパーさんからは「猫は1匹にして下さい」と言われているらしい。
なぜなら日中留守宅でヘルパーさんが猫の様子を見張るには、1匹が限度とのことだった。



市街地から離れた、川を上っていった道沿いのお宅だった。

その日はたまたま介護のお母さんがステイ(お泊り)の日で、その男性ひとりだった。
ふたり暮らしには充分な、田舎の広いおうちだったのだが、

「男やもめなもので・・・」

と照れながら招き入れてもらった家の中は、あちこち乱雑に散らかっていた。


「ヘルパーさんから掃除をしろと怒られています。」

と申し訳なさそうに男性が言った。


この家は子猫には格好の隠れ家だらけだ。
ここで子猫を離したら、どこに隠れたかわからなくなってしまうなぁ。

お母さんの布団を敷いてある隣りの部屋が仏壇のある小部屋になったいた。
私達はとりあえずその部屋を締め切り、そこでまずマオちゃんを抱っこしてもらった。
その人は壊れもののようにマオちゃんを抱いて、
おとなしく手の中にいるマオちゃんを見ると「こりゃあいい猫だなぁ~」と唸った。


0712 004 0722 004 マオちゃん


(さぁここからが勝負だ)

この子達は兄弟で仲良くて、でも野良ちゃんから生まれた子で、家がないんです。
どうか2匹一緒に飼っていただけないですか、お願いします!


と頭を下げると、

「実は2匹飼うのが夢だった、2匹いただいてもいいんですか」

と、あっさり承知してくれた。


その男性~名前を「完太郎さん」としよう~は、自信たっぷりに、
自分は絶対猫と仲良くできる、どうかまかせて下さい、と私に言った。
今までかわいがっていた猫がよほどいい子だったらしい。
しかしその猫を家の前の道路で事故で死なせてしまったわけで、
私はくれぐれも「猫を外に出さないでください」とお願いした。


こういう田舎のおうちでは、場合によっては完全室内飼いにそこまで神経質にならなくてもいいかもしれない。
そこのおうちも、家の裏側はのどかな川原だった。
でも玄関に面した道路は、夜もトラックがばんばん通る国道になっていた。

「猫を家に閉じ込めてかわいそうじゃないですか?」

と完太郎さんは真剣な目で私に問いかけてきた。


「かわいそうじゃないです。ここのお家はこんなに広いじゃないですか。
 猫にはこのおうちの中が天国になるんです。大丈夫です。」



その後私達はいろんな話しをした。
猫の飼い方、しつけのこと、今まで飼った猫のこと、猫の性格・・・
そこそこ猫への知識と愛情のかけ方に自信を持っていた完太郎さんは、
そのたびに「ほぉ~」とか「はぁ~」とか言っていたが、
この人が猫を大事にしてくれるということは、私には充分通じた。

間違いない、いい人だ、よかった!


そのうちマオちゃんもナルちゃんもどこかへ隠れてしまい、
(仏壇の部屋は奥に襖がありそこが開いていた
私達は2匹を家中捜索したが、それは他にも散らかった部屋をいちいち確認することになってしまった。

私は完太郎さんに言った。


「おうちの中もきれいにしてくださいね。今度私が来る時に片づけを手伝いますから!」


私はこういう家の片付けは得意で、なぜかやる気がムラムラと沸いてくるのだ。



0621 014 ナルちゃん


完太郎さんは独身だ。
こんなに猫好きのやさしい男性が独り身だなんてもったいないなぁ。
この人に奥様をお世話してあげたいほどだ。←おせっかい?
猫仲間でちょうどいい相手がいなかっただろうか?


完太郎さんは、今日私のためにわざわざ買ってきてくれたのだろう、
お茶請けにケーキを出してくれた。
完太郎さんにケーキは似合わなかったけれど、その不器用さが嬉しかった。
ケーキと一緒に出た飲み物は、コップに入った白っぽい水。

(これなんだろう?)

恐る恐る飲んだら、それはポカリスェットだった。。。




2010.7.6




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