ある夜、家の外で子猫の鳴き声が聞こえていた。
遠くの交差点あたり、場所を特定するには難しい距離だった。
探しに行こうか、ためらっているうちに聞こえなくなり、捜索をあきらめた。

その翌日の夜、またしても子猫の鳴き声がして夜中に目を覚ました。
今度はごくごく近くだ。家の玄関にでもいるような近さだった。
起きて外に出てみると、隣りのおうちのご夫婦も外に出ていた。
ちょうどお隣りの車の下へともぐりこんだ後姿が見えた。
とても小さい子だった。たぶん昨日の声の主だ。
隣りの奥さんは心優しい神経質な人だった。
猫の鳴き声で心配で眠れないというので、捕獲器を仕掛けることにした。

駐車場に捕獲器を置かせてもらうと、
しまった、その気配で子猫が道路に飛び出してしまった。

あああ~~~~危ない!
深夜とはいえ車が走っている。
それにそっちに行ったら、捕まえられなくなっちゃうじゃないか!

子猫を追いかけて道路の反対側へ行くと、
子猫はまたしても私の気配に反応してもう一度道路を渡って戻ってきてくれた。

ガシャン!!!

お隣りの奥さんと立ち話ししていると、ほどなく捕獲器に入ってくれたのだ。

捕獲器に入っても大騒ぎするでもなく、ひたすら缶詰のフードを食べている・・・・
さぞお腹がすいていたことだろう。。。

白シャム系のとてもかわいい子だった。
譲渡会を3日後に控えた深夜のことだった。

0722 009


どんな性格の子だろう、
わからないけどうまくいけば譲渡会に出せる!

翌日行きつけの病院がお休みだったので、ゲージに入れ様子を見ていたが、
それほど臆病で暴れる風ではない。
白い毛の中にはびっしりノミのウンチが見えたので、思い切ってお風呂に入れることにした。
捕獲してすぐの子をお風呂に入れるなんていうのは思い切った行動だったが、
譲渡会までには時間がない。

幸いその子はおとなしくお湯につかってくれた。

「よぉ~~~し、いいこいいこ、いい子だね

すると???
洗面器のお湯が見る見る薄茶色に変わっていく???

「なんじゃこれ?」

まるで使った絵の具の筆をお湯の中でゆすいでいるようだった。

その子猫の身体にはびっくりするほど丸々太ったノミがいっぱいだった。
お湯の色が薄茶色に変わったのは、ノミの糞に混じった血液がお湯に溶けていったからだった。
今までも保護した子猫を洗うことはあったけれど、そんなことは初めてだった。
さぞ痒かったことだろう・・・・

捨てられたのか、母親がいなくなったのか、
なぜ突然この子が街中にあらわれたのかわからないけど、

こんな小さな身体で外で生きていくことなんてできやしない、
たとえなんとか食べられたとしても、なんと過酷なことよ・・・



何度も何度もお湯を替え、丁寧にシャンプーして、
シャンプー後はノミ取りのくしで残ったノミの死骸もきれいに取ってあげた。
この子の名前は・・・「モカちゃん」にしよう。
いつも仮の名前をつけるのにたいそう悩むのだが、
モカちゃんはすぐに思いついた。
毛並みの色といい、ぴったりだ♪


そのモカちゃんだが、

翌々日の譲渡会で、なんとあっさり里親さんが決まってしまった。
人馴れもあっという間にしてしまい、譲渡会場では普通に抱っこができた。
その里親さんは1年前の譲渡会でやはり子猫を引き取ってくれたご家族。
奥様はブログもやっていて、猫の成長の過程も見守れるという、
願ってもないすばらしいお宅だった。


私は時々そちらのブログを覗き見ては、モカちゃんのあっけらかんとした性格に驚いている。
愛され上手で天真爛漫。
モカちゃんは究極のシンデレラガールだった。



本当は外で猫の鳴き声が聞こえた時は、足がすくむほど鬱な気持ちになったのだが、
でも、、、ああ、、、この子を捕まえてあげてよかった。
ノミもなく、お腹もすくことなく、気持ちの良いベッドと家がある。

moca.jpg

(里親様よりブログのお写真借りました)


モカちゃんはそのままモカちゃんになって、
先住犬と先住猫のおにいちゃん達に囲まれ、幸せな暮らしをスタートさせている。




2010.7.19
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7月31日(土)、8月1日(日)
日本平野外公園
演目 : 「RAGTIME」 「血の婚礼」 

0805 019 客席より舞台を見下ろす 左はケンタロウさん


0805 008 舞台下手側


0805 010 ちずこさんの背中


0805 022 RAGTIME リハーサル


0805 023 RAGTIME 本番


0805 024 


0805 007 川島さんが買って来てくれた2日目「道中弁当」うま~



0805 013 真美ちゃんからもらったお花


来て下さった方々:ひでみん、イタサン、オグラさん(フナキさんの代わり)、ソノダさん、
          市会議員宮沢さん、マミちゃん、マツダさん、アライさん、
          支店長(息子さんと)  
          シノブさん、シオリさん、スドウさん、ヒロミさん、ヤヨイさん → お花



やなぎさんのところの野良から生まれちゃった3匹、

猫風邪がちっともよくならないので、
いちばん人馴れしていて風邪の症状の軽いシャムMIXの男の子だけ、とりあえず預かることにした。

おかあさんはサビ猫、あとの兄弟2匹はキジトラ、
猫の柄って本当に不思議だ~~~~

0722 002 やなぎさん宅で。まだ目がなみだ目。


シャムの毛色美しい~~~
でも顔はヘンな顔~~~~

ぶ・・・ブサイクだぁ・・・・・・  仮名を「ぶーちゃん」にする。



7/11夜、ネットに掲載すると翌朝すぐに里親希望のメールをもらった。
しかも市内の方。
なんていいタイミング!

すぐに連絡を取り、治療の目薬と一緒に里親様へお届け。
普通の一軒家、普通のご家族、これなら申し分ない。
あっという間に里親さんが決まったぶーちゃん。

0712 014


ところが。

その4日後、「夜鳴きがひどい」とのことで、まさかのお返し

がーーーーーーーーーーーん

しかも脱走までしたという。
どうしたんだろう?
普通は「もうしばらく我慢して様子を見てください」と言いたいところだが、

夜鳴きごときで返すと言われたら、むしろ返してもらった方がいいと判断し、
ぶーちゃんお帰り~~~~~(苦笑)

0722 015 やっぱヘンな顔~~~~


ぶーちゃんは天然キャラでふにゃふにゃのゴロゴロにゃんこ。
ちょっと頭が悪そう・・・でもそこがかわいい。
シャムMIXの毛並みは柔らかく、本当に美しい。
尻尾は長くて先折れ。

毎日ターニャと取っ組みあってじゃれています。

これ、ぶーちゃん!!!
ターニャが嫌がっているでしょーが!!!



なんとぶーちゃんも里親募集中です。

0722 011

0727 004


生後3~4ヶ月、オス
エイズ・白血病陰性、健診・駆虫済み。
ちなみにうちでは夜鳴きも脱走もしません・・・・・


里親になっていもいいと思う方は、右のメールフォームでご連絡下さい。




モカちゃんを捕まえた時のこと。

1匹捕まえただけで大きな安堵が押し寄せ、その後のことで頭がいっぱいいっぱいになってしまった私は、うっかり聞きこぼしていたことがあった。

それは隣りの奥さんが言った、
「もう1匹いるんだよね」という言葉。


翌朝そのことを思い出し、隣の奥さんに確認すると、
モカちゃんと違う柄の茶系の子猫がもう1匹いたというのだ。

モカちゃんはひっきりなしに鳴き叫んでいたので、モカちゃん捕獲ですっかり子猫の声は消えていた。
でも待てよ、そういえば私が隣りの駐車場で車の下にもぐりこんだ姿を見たのは、
確かにモカちゃんとは違う茶トラ模様だった。


その次の日からもう一度捕獲器をお隣の駐車場に置かせてもらうことにした。


しかしさっぱり入らない。


仕掛けに使う餌もウェットフードをドライフードに替え、ダメもとで毎日置きっぱなしにしてみた。




ある晩、深夜に電話が鳴って起こされた。
こんな時間の電話・・・まさか身内に何か???と思い、
恐る恐る出るとなんと電話の主は隣りの奥さん。

「お休み中ごめんなさいね、
捕獲器に猫が入ったみたいなのよ、朝まで置いておくのもかわいそうだと思って」

あーそうか、入ったか。
はいはい、今行きます、と出て行くと隣りの奥さんも外で待っていてくれた。

「それがね、なんだか違う猫が入ったみたいなの」

えっ!???
(げっ・・まじかよ~~~~~~~)

「首輪もしてるのよ」

えええっ!???

(いや・・・それはもしかして・・・・)

0805 017

おまえかーーーーーーーーーーーっ!!!



なんと捕獲器に入っていたのはぶーちゃん

なんで外にいるの?
ベランダから降りたの?・・・・・いや落ちたのか???

私はすっかり小さくなってお隣に平謝りしてぶーちゃんと家に戻ったのだった。
いやそれにしても捕獲器を置いてあったことが幸いした。
それでなければぶーちゃんはどうなっていただろう?



結局その事件以降、お隣から捕獲器を引き上げることにした。


しかし私の頭の中では、最後に見たもう一匹の子猫の姿を何度も反芻していた。
お隣の車の下にもぐり込んだ小さな後姿を忘れられずにいたのだ。

あんなに小さくて、ご飯も食べられなくて、今頃どうしてるだろう、
どこかでご飯をもらえていればいいけれど・・・・

私の頭に焼き付いているあの後姿、それと同じ写真をどこかで見た覚えがある。
そうだ、「捨猫」という写真集で見たんだ。

その「捨猫」の写真集で見覚えのある1枚の写真を探し出し、私はつい大泣きをしてしまった。


DSCF2511.jpg
  いもうとは どこかに連れて行かれたよ 幸せになれ ぼくの分まで  「捨猫」より



溝淵和人さんの写真に添えられた、阿部智子さんの詩が心に刺さる、、、
それはまさにモカちゃんと捕獲がかなわなかったその子のことをうたったようだった。



あの子はどこにいるのだろう。



時々見ず知らずの人から電話がかかってきて、猫の相談をされることがある。

こっちはできるだけかかわりたくないから、相談には乗るけれど、
近所の獣医さんを紹介したり、市の動物指導センターに相談してみてください、などと振るようにしている。

それでもなんらかしら熱心に言ってくる人だと、結局つい首を突っ込むことになってしまうのだが。


今回もとなりの町内の方らしい、、、知らないおばあさんから電話があり、
よく慣れた猫が庭に来る、迷い猫だと思うがどうしたらよいかと。
獣医さんを紹介して、獣医師会の迷い猫情報にないか聞いてもらうように言ったが、
結局迷い猫情報にはなくて、未解決のままだった。
ところがそのうち今度はその迷い猫(オス猫)が子猫を連れてきた、と言うではないか。

子猫かぁ~~~~~~~


聞けばまだ小さいし、よく慣れているというので、
里親探しを手伝うから保護してくれないか、と頼んでみた。
ゲージも貸してあげた。
保護されたのはこの子。

0806 009

真っ黒じゃない、毛の付け根の方は白っぽくて、少し長毛な感じでふわふわっとしている。
驚いたのは本当に人に慣れているということ。
初めてでも普通に抱っこできる。
しかもゲージの中ではくつろいで、優雅に毛づくろいをしている。

いい猫だなぁ~~~


0806 006

顔立ちもなかなかかわいらしい。
いったいどこから来たんだろう???

とりあえずこの子はそこのおばあさん宅で預かってもらうようにお願いした。
預かってもらえればかなり気がらくだ。
この子はかわいいし、そんなに苦労なく里親さんは見つかるだろう。


そのお宅には野良猫だったのを避妊手術して飼い猫にしているというにゃんこがいた。
その子がこちら。

0806 008

キジトラのチビちゃん。

おばあさんと私と子猫がいる部屋の外で、じっと待っている。
すごくかわいくていい子だ。
おばあさんのことが大好きなんだな。


◇◇◇

それにしても子猫の出現はあとを絶たない。
今まで近所にこんなに子猫が現れることはなかったのに・・・・
もしや標的にされてるのか?

でもこれを放置してしまうと、とんでもないことになる。

増えるということだ。


野良猫を増やさないためには、とにかく元を絶つこと。
成猫であれば避妊手術、子猫であれば保護、
黒猫ちゃんはおばあさんが「ジジ」と名をつけた。
魔女の宅急便のジジには似てないと思うけど・・・  ふにゃあ~
まぁいいだろう。

んなわけでジジちゃんも里親募集ちゅう~なんですよね 


2010.8.6





昨日テンちゃんを預かってくれている仲間よりメールが来た。

それがテンちゃんにトライアルが決まったとのこと。

猫を飼うためにマンションを購入したという一人暮らしの女性だそうだ。

テンちゃんは他の猫がいてもビビリなため、萎縮してしまう。
一度に大勢の人間に寄ってたかられたりしても、当然パニック状態になる。


条件的には申し分ない。

それなのにお見合いの時は棚の奥に隠れてしまって、触ることもできなかったらしい。。


だいじょうぶか、テンちゃん・・・・


まだまだ子猫の多いこの時期に、テンちゃんをトライアルしてくれるという、
その里親希望の女性の粘りに期待するしかない。


テンちゃんはお見合いのあと食欲もなくなり、今までベタベタだったのが急によそよそしくなって、
自分の身になにかが起こるのだということを察知したようだと言っていた。
本当になんて繊細な子なんだ・・・・
(こっちの心配をよそに)

うちにいた時はまだ子猫っぽく華奢で軽かったけど、
今はガッチリした体格になって体重も増えた。
もうすっかり成猫だ。
このチャンスは希少だぞ!
がんばれ、テンちゃん!
必ず自分で幸せを掴むんだよ。

0613 002



そしてぶーちゃんもトライアル中。
なんと一度お返しされたお宅から、
「父親がぶーちゃんを気に入っていて、お返ししたことを恨まれて、どうしてもあの子がいいと言うものですから・・・」

と連絡取り合っていた娘さんからのメール。

そりゃそうでしょう。
ぶーちゃんは本当にかわいい性格の子だったから。
おとうさんがそれをわかってくれて、どうしてもというならば、、、、仕方ないなぁ。(→上から目線)

でもぶーちゃんが嫌なら帰ってきていいんだよ。

ああ、こんな時、猫がしゃべれたらなぁ・・・・・


0722 014


いつも応援ありがとうございます。
皆様の応援が天に届きます。
1匹でも多く幸せになれるようがんばります。

2010.8.16




モカちゃん捕獲の時に捕まえられなかった、もう1匹の子猫
その子が見つかった。

近くの公園の餌やりをしているあっこちゃんに、「こんな感じの子猫を見たら教えて欲しい」とお願いしてあったのだ。

といっても私は顔を見てないので・・・・

頭の中にしっかり刻まれた後姿の柄と、月齢くらいしか伝えられなかったけど。



そのあっこちゃんから、
「大きい猫と一緒に見慣れない子猫がいた、痩せていて弱っていたしすぐ捕まえられたので保護した」と写メつきで連絡をもらったのだ。

その写メを顔を見ている隣りの奥さんに確認してもらうと、
「この子で間違いない」と。

あーよかった、生きていた。
見逃してから1週間ほど経っていたが、どこで何をたべていたのだろう。

早速、その子に会いに行くと、
驚いたことに、ものすごく懐っこい子だった。
初対面の人でもまったく恐れない、それに目が大きくてなんてかわいい子!!!


0818 009


この子はあっこちゃんが預かってくれる事になって、仮の名前を「しおちゃん」。
私はてっきり男の子だと思っていたら、なんと女の子だった・・・


しおちゃん、耳ダニと鼻水を治療したら里親探しです。

もうあの後姿を思い出して、胸を痛めなくてもよくなりました。


よかったぁ。。。。  






実はぶーちゃんには兄弟があと2匹いて、やなぎさんのところで暮らしていた。

DSCF2528.jpg


やなぎさんは毎日の餌やりで、家にいる猫達の里親探しどころではない。
「こっちでなんとかするよ」と言っていたけれど、
私が手を出さなければ、どこにも行かずにやなぎさんのところで一生暮らすに違いなかった。

それでなくても経済的にもいっぱいいっぱいなやなぎさん達に、
このあと子猫達の避妊去勢手術費用もかかってくる。
子猫達はその他大勢の猫達と乱雑に育てられる。
猫達にとっても、やなぎさんにとっても、子猫は里子に出した方がいいに決まっていた。

なんとかしなくては・・・

子猫ラッシュですっかり後回しになってしまっていたのだが、
ぶーちゃんが再びお試しに出ると、私はすぐにこの2匹を呼び寄せたのだった。
すでに月齢は4ヶ月を周っていた。



◇◇◇

この子達が後回しになったのは、猫風邪の治療が芳しくなかったせいもあった。
譲渡会前は目がくしゃくしゃしていて、とても出せる状態ではなかった。

私「目の方はどうなりました?」

や「ああ、もうすっかりいいよ」

・・・・・しかしなんのことはない。
連れてきてもらうとまだ目の下はなみだの汚れのあとがある。
やなぎさんは治療は奥さんまかせで、子猫の状態など把握できていない。

(あ~~~ダミだこりゃぁ~~~ 



私「・・・・ところでこの子達の名前は?」

や「名前は・・・ない!


こんなに大きくなってるのに名前もつけてもらってなかったなんて・・・・

私はこの兄弟が不憫に思えて仕方なかった。


しかし餌やりさんの現状はこんなものなんだろう。
外にいるたくさんの猫達に愛情をかけるわけだから、1匹ずつをきちんと見てあげられない。
蓄えは猫の餌代と手術代・医療費に消える。
その人達のおかげで猫が増えないでいるというのに、心ない人からは罵られたり、迷惑がられたりする。
自分たちの生活を削りながらの、まさに命を削りながらの餌やりの仕事なのだ。
私には到底できそうもない。
私はやなぎさんをひとことも責められなかった。


◇◇◇

実は新聞の「猫もらってください」を見て連絡をくれたご夫婦がいた。
遠方の方だったため、お見合いに来ると指定された日まで10日ほど猶予があった。
そのご夫婦は本当は違う柄の猫が目当てだったのだが、
ダメもとでこの子達を見せてみよう、そういう作戦だった。


私はこの子達に、お見合いの時にインパクトが残るようないい名前をつけようと、一生懸命考えた。


男の子はアメショーのような背中に黒いトグロを巻いたような縞がある。

女の子は・・・・この毛色はサビとキジが混じったのだろう、まるで紅葉しはじめた山の木々のような柄だ。

どちらも初めて見るようなきれいな柄だった。


女の子はすぐに決まった。
背中の柄をそのままに「もみじちゃん」

DSCF2526.jpg


そして男の子の柄は「歌舞伎」をイメージできたので、「カブちゃん」

DSCF2532.jpg


う~~~~~ん、いい名前や~~~~(自己満足)

そして私の1週間集中ケア大作戦が始まった。



2010/8/15

カブももみじも、ぶーちゃんの兄弟とは思えないほど、とても臆病でシャイだった。
その上やなぎさん宅ではほとんどかまってもらうこともなかったのだろう、人慣れもできていなかった。
威嚇したり爪を出したりすることは一切なかったのでまだよかったが、
2匹とも触ろうとすると耳を後に倒し、縮こまってしまうのだった。

私は2匹をゲージに入れ、1日4回の点眼点鼻(目の治療)と人慣れを徹底的にやった。
そのために毎日昼休みは会社から家にチャリでダッシュ! =3
この1週間は猛暑だったが、そんなことを言ってられない。
1週間が勝負なのだ。
おかげで目はみるみるよくなっていった。

2匹はうちに来たその日はご飯も食べずにおびえていたが、
そのうちカブちゃんはご飯の催促もするくらいになった。

DSCF2527.jpg

もみじの方がいつまでも怖がって逃げたが、抱っこをすればおとなしくしている。
除々に慣れてくると、臆病ながらに奥ゆかしくておとなしい2匹は、いとおしくかわいく思えてくる。
なにしろ柄がきれいだ、世界に1匹だけしかない毛皮の持ち主だった。
こんな子達をいつまでも放っておいたことを私は後悔し、心の中で詫びたのだった。



お見合い当日、まずカブともみじを奥様に見てもらった。
(旦那様は車の中で待機中)

DSCF2531.jpg



「ほら、背中が紅葉しはじめた山の・・・・」と私が言いかけると、

奥さんが自然に「もみじ・・・」と口走ったではないか!

そこですかさず・・「そうです!この子の名前は『もみじちゃん』なんです!!!」

そう言うと奥さんは嬉しそうに笑った。



このご夫婦は子供がいなくて、まさに動物が子供代わり。
猫は特に好きで、多い時は20匹ほど飼っていたという。
今は高齢の子が2匹いるだけで、自分たちの年齢も考え、あともう1~2匹探しているということだった。

うちの子を見てもらうと次に、病院で里親さんを待っているたくさんの成猫ちゃん達を案内した。
しかしそこでは気に入った子はHIV(エイズ)だったり、里親さんが決まっていたりで、「この子」という1匹が見つからなかった。
それでも病院にそんなにもたくさんの猫達がいることに、やさしいご夫婦は胸を痛めて帰られた。


その日そちらのご夫婦は別の用事のついでがあったため、お見合いに立ち寄ってくれたのだが、その用事が済むと帰り際にもう一度わが家に来てくれた。
奥様がカブちゃんの背中の黒い模様が気に入ってくれて、旦那様にも見せたいからとのことだった。
すでに奥様の中ではカブちゃんは決定で、連れて帰ろうとしてくれたのだが、

旦那様が「兄弟で1匹残されたらかわいそうだよな」「おとなしくていい子じゃないか」  

と言いながら奥様を促すようにして、、、
結局2匹一緒にと決めてくれたのだ。


(やった!!!)


絶対2匹一緒に決めてもらえる。

私はずっとそんな気がしてならなかったのだ。

そしてその作戦は成功した。

この子達をやなぎさんのところから救い出せたんだ!

◇◇◇


その日、遅い時間になってしまったが、無事家に着いたと奥さんから電話をもらった。

「ゲージに入っていい子にしています、今ご飯も食べました。」

「本当ですか?!うちに初めて来た日はご飯食べなかったんですよ!
それなら安心です!」

そうか・・・それなら大丈夫だ。
この子達はそのご夫婦のもとで幸せに暮らせるだろう・・・それは私の直感だけど。


奥さんは2匹の名前が気に入ったので、そのままの名前にしますと言ってくれた。

そうだろう、私が渾身の想いを込めてつけた名前なのだから


2010/8/21



ジジちゃんはしばらくの間、保護してくれたおばあさんのうちに預かってもらっていたが、
健診と白血病検査、そしてそのまま里親さんを探すためにうちに連れてくることにした。

保護してくれたおばあさんは自分で「ジジちゃん」と言っていたくせに、
しっかり「クロちゃん」と呼んでいた。



「クロちゃんねぇ・・・」

0817 008


黒猫はみんなクロちゃんになってしまう(笑)
もう少しいい名前をつけてあげよう。
なにしろすごくきれいな子だ。
よく見ると頭から首の後ろ側にかけて、そこだけグレーが混じっている。
初めて見るような毛並みだった。

0817 007

大人になったらもう少し長毛になるかな?
初めてうちに連れて来た日に、その子はいきなり私の腕枕で寝てくれた。
ものすごく性格のいい子だなぁ。
私はその子の成長が楽しみだった。

私はその子に「レイラちゃん」という名前をつけた。

◇◇◇

レイラちゃんは「里親募集サイト」に掲載するとすぐに申込みがあったが、
そちらはご家族の賛成が得られず断念。
新聞に掲載した時は「黒猫が欲しいから」とお電話をいただいた人がいたのだが、、、

実を言うとそれは「カブちゃんともみじちゃん」をもらってくれたご夫婦。
私は作為的にレイラちゃんを紹介せずに、カブともみじを見せたのだった。
たぶんそちらにレイラちゃんを渡してもなんら問題はなかっただろう。
でもなんとなく・・・なんとなく・・・・違うような気がして。

一度はおばあさんに、「年配のご夫婦で里親希望の方が見つかりました」と言ったのだが、
「やっぱりもう少し探すことにします」と言うと、
おばあさんは少しがっかりしたような表情をした。
私は「大丈夫ですよ、その子は私が責任持って絶対里親さんを探しますから」と、
根拠もない自信たっぷりにそう言っていた。

他にも友人の紹介で「黒猫を」と言われた時も、
レイラちゃんじゃない黒猫を紹介した。

なんとなく・・・・なんとなく違う気がして・・・・・。


その間、レイラちゃんは再びおばあさんのうちへ返しすことにした。
そのおばあさん宅は子供達が全員家を出ていたため、使っていない部屋もたくさんあって、子猫を保護してもらうにはちょうどよかったのだ。


おばあさんのお家にレイラちゃんを預けっぱなしにして1週間。
そろそろしびれを切らしているかもしれないなぁ、と思っていた矢先、

おばあさんから電話があった。

け「あ~すみません、レイラちゃんですよね、今週の新聞に掲載予定ですからもう少し・・・」

ば「いえ、違うんです。レイラちゃんの里親さんが決まりました。」

「え?」

ば「私の娘のうちで飼うことになりました。」

「えええええええ~~~~~っ!?」

おばあさんのうちにお孫さんが遊びに来ていたのは知っていた。
「お宅で飼えばいいのに」とか「お孫さんのおうちでは飼ってもらえないの?」などと、
その時私は言っていたのだが、
娘さんのおうちではご主人が猫を飼うことに反対しているということだった。

でもこの夏休み中、娘さん家族が遊びに来て、レイラちゃんのあまりの賢さとかわいさに、
娘さんのご主人も思わず「この子なら」ということになったと言うのだ。

ブラボー!それこそが最高の里親さん 

おばあさんは、
「けむさんがあの時他の人にあげてしまっていたらこんなことはなかった。本当に良かった。お世話になりました。」
と言ってくれた。

「レイラちゃんって名前も孫が気に入って、レイちゃんレイちゃんって呼ぶんですよ。
 それにこの子は頭がいいのでレイちゃんって呼ぶと来るんです

「・・・・・・・・・・・」


◇◇◇


何はともあれ結果オーライ。

レイラちゃんは保護したおばあさんの娘さんのおうちの子になり、

レイラちゃんがいたおかげでカブちゃんともみじちゃんの里親さんと知り合うことができ、

レイラちゃんもカブともみじも幸せになれた。



私も成長して美しくなったレイラちゃんを見ることができるかもしれない。

0817 009


2010/8/25








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