エチカさんのところに前回の譲渡会からなかなか里親さんが決まらない黒猫がいた。


子猫シーズンの前になんとか決めたいと思っていたエチカさんは、
このところ毎週のように新聞の「猫もらってください」の欄に掲載を続けていた。

ある日曜日の夜、私が外で飲んでいるとエチカさんから電話があった。


「けむちゃん、以前譲渡会に来たカクタさんってご夫婦知ってる?」

(旦那様が格闘家の角田信朗を小柄にしたような人なのでここでは「カクタさん」と呼ぶことにする)



・・・しばらく話をすると思い出した。
奥さんが少し障害者っぽい話し方をする人だった。

ただ角田似の旦那様がすごくいい人で、そんな奥様をフォローし、たしなめたり言い聞かせたりして猫を選んでいたのだった。


しかし私達仲間内では、奥さんの言動の不安さからあの夫婦に猫をあげるのは心配だと言う結論になって、結局その時は譲渡を断った形になっていた。

そのカクタさんが新聞を見て、エチカさんへと連絡をしてきたのだった。


「・・・みんなはそう言ってたけど、私はあのご夫婦はいい人達だと思うよ。
 たとえ今回エチカさんが断っても、また絶対どこかからか猫をもらうと思うんだよね。
 だったらエチカさんが猫を譲ってあげて、飼い方のフォローもしてあげたらどうかな」


私がそう言うと、エチカさんは、


「私もいい人たちだと思う、あんたがそう言うならそうするよ」と言って電話を切ったのだった。

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エチカさんの里親募集猫「りんごちゃん」





ところが



エチカさんの黒猫は実はミドリさんという人が一時預かりをしていて、
ミドリさんの家へ猫を見に来たカクタさん夫婦を見て、今度はミドリさんが、

「あの人達には猫をあげたくない」

と言ったらしいのだ。。。



ミドリさんがそう言うのならあげられない、
ミドリさんは今まで色々な猫を預かってくれていたけど、そんなこと言ったのは初めてだ、

エチカさんは私にそう言って、再び「どうしよう」と相談してきた。


「けむちゃんのところに里親さん探している子はいないの?」



う~~~~~ん・・・

その時、つい先日までうちにいたメイサちゃんをトライアルに出したばかりだった。
次はメイサちゃんの姉妹猫の黒猫のタンちゃんを預かるつもりだったが、
その子も一から家猫修行をしなければならない状態だった。



あっ!いる!



思い出した!そうだ、例の近所の迷い猫がいた。

あの迷い猫は一向に飼い主さんも見つかりそうにないし、
このままでは里親さんを探さないとならなくなりそうだったのだ。


「エチカさん、いるいる、ちょうどいい子が!」




その迷い猫の話をすると、エチカさんも賛成してくれた。

エ「カクタさん夫婦は心配なところもひとつふたつあるけれど、絶対に猫はかわいがってくれると思うよ~!」
 

カクタさんは譲渡会で私達に断られたあと、一般の方から子猫をもらったらしいのだが、
その子猫は胸水症という胸に水がたまる病気で二ヶ月くらいで亡くなってしまったというのだ。
しばらく医者にかかったが、ずいぶんお金がかかったらしいと話してくれた。



「うちのサークルの中でカクタさんに猫をあげる人はこの先も誰もいないと思うよ、

  だとしたらエチカさんと私しかカクタさんに猫を世話してあげられる人はいないんじゃない?
 
  だったら私達でなんとかしてあげようか・・・」




その時はエチカさんと二人で「そうしよう、そうしよう」と言うことになったのだった。

110321 014
「M町1丁目の迷い猫」




2011/3/28








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例の迷い猫を保護してくれたN島さん。


たいていこういう電話をかけて来る人というのは、自分達は何もしないで、
「やってもらえませんか」的な話をしてくるのだが、

N島さんは私が作ったチラシを回覧板に入れたり、近所のスーパーに貼ってもらったり、
一生懸命自分達も探す努力をしてくれた。

私が近所のS獣医さんにチラシを持って行った時も、
「その猫ちゃんならもうポスター貼ってありますよ」と言われ、
見るとN島さんが作ったらしい、写真と手書きのポスターが貼ってあった。




それでも全く飼い主さんの情報もなく、猫嫌いのおじいちゃんからは、

「いつまで猫がうちにいるんだ」

とプレッシャーをかけられて、
「子供の春休みが終わるまでになんとかしないとならない」と再び私へ電話をかけてきた。




こんなこともあった。

実はN島さんの家では、しびれを切らしたおばあちゃんがお寺さんの友達に声をかけて、
その迷い猫をもらってもらおうとしたことがあったらしい。

その時は急な話しで、世話をしていた小学生の娘さんが泣いて嫌がったという。

その時私は、
「おばあちゃんのお友達が猫を見に来たからと言って、その場で渡さなくてもいいんですよ、
 娘さんの決心がついてからあとでお届けすればいいのですから」

と言ったのだが、結局は一日試しに連れて帰って、その翌日「合わないから」と返されたそうなのだ。



帰ってきたその猫はトイレで水状の便をして、翌日は一日寝ていたという。

N島さんは心配してその時も私に電話をしてきたが、
今まで食欲もあって健康な便をしていた猫がたった一日でそんなになってしまうとはなぜだろう、と
私にも不思議だった。

むやみに医者へ連れてけとも言えなかったため「様子を見て下さい」と言うと、
翌日は元気になり、そのまた次の日はいつものようないいウンチに戻ったと言った。


「よほどその家が合わなかったのかなぁ・・・」

それともよほどN島さんのおうちが居心地がよかったのか。





しかしいよいよ春休みも終わりに近づき、
こりゃーどうも預かるしかない(でも預かりたくない)気配になった時、


それでもダメもとで最後にN島さんから市の動物指導センターへと「泣き」を入れてもらうようにお願いした。

N島さんは私が言うとおりに電話をしてくれたが、
結果は予想通りで、なんの解決につながるアドバイスももらえなかったということだった。


それでも最後には応対した職員が、
「また困ったことがあったらお電話下さい」と言ったという。


困ってるから電話してるじゃろうがぁ~~~




・・・しかたない、もう元の飼い主探しから里親探しに切り替えるべきだろう。



そしてそのタイミングで、エチカさんからカクタさんの話しを聞いたため、
早速「里親さんが見つかりそうなので、明日猫を預かりに行きます。」とN島さんに伝えた。




「娘さんはもう平気ですか?」

そう聞くと、N島さんは「もうわかっていますから大丈夫です。」と答えた。




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N島さんは私が貸した猫用シャンプーで、迷い猫ちゃんをきれいに洗ってくれたので、
最初に見た時よりもその子はすごくいい猫になっていた。
抱っこするとシャンプーのいいにおいがした。
私が貸した猫トイレもきれいに洗ってくれてあった。

N島さんの娘さんは小学校3年生くらいの女の子で、家の中から猫を抱いてきて私に渡してくれた。
しばらくN島さんの奥さんと立ち話をしていたが、

ふいに思いつき女の子に、

「そうだ、この子は今までなんて呼んでいたの?」と聞くと、



途端に女の子はわぁ~~~~っ!と泣いてしゃがみこんでしまった。

え?え?え?

おろおろする私にN島さんが、

「この子がメルティって名前をつけてたんです。私は呼びにくいのでメルって呼んでました・・

と、女の子の代わりに答えてくれた。


N島さんの娘さん―この子もマイちゃんという名前だった―は、しゃくりあげて泣いている。
あまりの予想しなかった出来事に、私は思わずもらい泣きをしてしまった。

そして一緒になってべそかきながら、マイちゃんへとついこんなことを言ってしまったのだ。


大丈夫よ、

メルちゃんはおばちゃんが、

必ずいい里親さんを見つけてあげるからね!


それまではおばちゃんのおうちにいるから、

いつでも遊びに来ていいんだからね!」


・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・・・・



いい里親さんって・・・・


言ったよね、私。



この子をカクタさんにあげたら、マイちゃんはカクタさんの家へメルちゃんを見にいけるだろうか・・・





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いや、ダメかもしんない・・・・




2011/3/31







メルちゃんをうちに連れてきたら、メルちゃんがどんな猫かわかってきた。


ものっすごくかわいい子だ。

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無邪気で人に対しても猫に対してもまったく警戒心がない。

歯を見るとまだ若い猫のようだった、たぶん1歳未満だろう。

長毛でキャラメル色、N島さんが洗ってくれたら見違えるほど高級そうな猫になってしまったので驚いた。
特徴は鼻の頭のホクロ、小柄で短い足、小さくてタレ目系の目、、、

そして子猫のような鳴き声にノックアウト。



110405 016  んる



110405 012  んる




にゃ~んてかわゆいんでしょぉ~~~



これじゃあN島さんちマイちゃんが、あんなに別れを悲しむのも無理はない。

マイちゃんのおじいちゃんも孫のために、そんなにかたくなに「猫はダメ」などと言わずに、
この猫と接してみればいいのに。
そうすればこの子の良さがわかったかもしれないのに。




マイちゃんには、

「マイちゃんが将来結婚してここのおうちを出たら、その時猫を飼ってあげてね」

と言ってなぐさめた。
まさか「いつかおじいちゃんがモゴモゴモゴ(いなくなったら)・・・」とも言えず・・・



たった一日でメルちゃんの虜になった私。
であればマイちゃんはどんなにかメルちゃんを手元に置いておきたかったことか。
きっとお母さんに言い聞かされ、ひたすら気持ちを押し殺したのだろう。

子供心は健気なものだ。

私も小さかった頃、欲しいものを欲しいと言えない子供だったから、
マイちゃんが親に逆うことなく我慢した気持ちがわかるつもりだ。


メルちゃんはマイちゃんの小3の春休みのせつない思い出になるだろうな。。。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




こんな人懐こい子だったら、カクタさんもきっと喜ぶだろう。



で・・でも・・・



マイちゃんのことを考えたら、里親さんはなるべく近場で、出来ればマイちゃんが度々遊びに行けるようなお家がいい。
・・・たとえ遠くても、一度はマイちゃんに里親さんを紹介して安心させたい。

ううう~~~~む 

カクタさんには失礼だが、カクタさんの奥さんをマイちゃんに会わせるのには抵抗があったのだ。






考えあぐねて、、、私はためしにカスミ荘のママに電話をしてみた。


私 「ママのところに里子に出せるような子っていないよね~?」

私の記憶ではママのところにいるのは、ロンちゃん、メイサちゃんの兄弟のいまだ人に慣れていないオスメスの兄弟がいるだけだ。
ところが、



ママ「あ、いるよ。つい最近避妊手術した子が。」


私 「えっ!?マジ?」


聞けば生後6~7ヶ月のメスの兄弟を捕まえたので、避妊手術して猫小屋にいれてあるという。
その一匹が案外人懐っこいのだと言うので、



私 「ママ!その子ってあげてもいい???」


私はカクカクシカジカと、カクタさんご夫婦の話をした。

ママは、そういう人ほど猫は癒しになっていいからと言って、

「けむちゃんが見て、それで判断してくれたらいいよ」と言ってくれたのだった。




カクタさんに猫を見せる約束はすでにしてあった。
でもどの子を見せるかは決まっていなかった。
私はその子の性格を把握したいため早速ママから該当の猫を預かることにした。


その子は「ルカちゃん」といって、普通のキジトラの女の子だったが、
丸顔で耳の位置が左右に離れ気味で、そのため他の猫とは違う顔立ちに見え、
なんともかわいらしい子だった。


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避妊手術したばかりなので、お腹にはまだ糸がついていた。
でもすごく華奢で子猫らしさが残っている。
家の隅っこに隠れようとするが、抱っこも出来るし、攻撃的なところはなにもない。


ルカちゃん、かわいいじゃん


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ちょっぴりシャイだが、この子ならカクタさんも気に入ってくれるに違いない!




そして、そうは言っても自分ひとりですべてを判断する自信がなかったので、
私はエチカさんに頼んで、カクタさんの家へ行く時に同行してもらうことにした。

本来なら里親希望者さんがお見合いにこちらへ来てもらうのだが、
先方へ猫を見せに行くことで、
カクタさんの家の中を確認するためだった。


2011/4/1



カクタさんの奥さんは、同じことを何度も繰り返し質問したり、
すごく子供っぽいものの言い方をするような人だった。


「カクタさん夫婦は心配なところもひとつふたつあるけれど、

 絶対に猫はかわいがってくれると思うよ」



実は最初にエチカさんが心配なところと言った本当の意味は、
カクタさんの奥さんのことではなかった。


カクタさんがエチカさんの保護猫のりんごちゃんを見に来た時、
エチカさんはカクタさんの車に乗せてもらっている。

その時のことを私はエチカさんから聞いていた。



~エチカさんから聞いた話~

その車というのが、中がものすごく散らかっていて、
後部座席にチャイルドシートが置いてあって、

「このチャイルドシートは誰が座るのですか?」と聞くと、

「息子が座る」と言われた

そのチャイルドシートというのが薄汚れてシミだらけで、
チャイルドシートの置いてある窓部分には、
隙間がないほどシールがベタベタ貼ってあった



エチカさんは「それを見て恐くなった」と言っていた。

カクタさんの息子さんとは小学校5年生だった。








エチカさんは車の中の散らかり具合を見て、家の中についても言及すると、
カクタさんの奥さんは「片付けが苦手だ」と答えていたそうなのだ。


「猫は高い所に上がったり、狭いところい入り込んだりしますから、
 散らかっている家の中は猫にとって危険がいっぱいです。
 ちゃんと片付けるようにしてくださいね。」

エチカさんがそう言うと、カクタさんのご主人は、

「そうだよおまえ、片付けような」と奥さんに言い聞かせていたと言う。




私はルカちゃんを連れ、エチカさんと一緒にカクタさんの家を訪ねた。
近所のスーパーの駐車場から電話をすると、ご夫妻で迎えに来てくれて、
奥さんは「わざわざすみませーん」と何度も頭を下げながら嬉しそうに迎えてくれた。


カクタさんの家は一軒家でかなり大きな家だった。

「まだだいぶ散らかってるんですが

カクタさんの旦那様はそう言って恐縮していた。
私は以前ゴミ屋敷のおばあさんの家も見ていたので、
「散らかっているとはどの程度だろう」とかなりひどい状態をイメージしていたが、
家が広いだけに、それほどごちゃごちゃはしていなかった。

(ちょっとホッとする)

ただ以前飼っていたという猫が使っていたトイレは、まだ砂が入ったまま放置されていて、
エチカさんは早速、
「新しい猫が来るのですから、トイレくらいきれにししてください!」と角田似の旦那さんを叱り飛ばし、
旦那さんはあわててトイレを洗いにいった。


私達は小学校5年生の例の息子さんにも会いたかったのだが、息子さんはいなかった。

私たちが訪れたその日は平日の夜8時を回った時刻だったというのに。


「いないって・・・それはどういうことですか?」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・


当初私達が息子さんのことを質問すると、旦那さんは、
「事情があって」という言葉を繰り返していたが、
いよいよここできちんと聞いておかなければならない、

いちばん聞きにくいことをエチカさんが切り出してくれた。



私達が恐れていたのは、


その息子さんが精神障害がある子ではないか、ということ、

そして

猫に対して危害を加える恐れがないか、ということだった。






よく猫をもらうのにあたって、

プライベートな家庭の事情をそこまで話さなければならないのですか

と不満げに言われる人がいる。

誰と誰が猫と一緒に住むのか、誰が世話をするのか、どんな環境で暮らすのか、
そのために私達はできればそこに暮らす家族全員と面会したい、
その中で自然とプライベートなことに質問が及ぶことがある、

たとえそれが家庭の事情でも、言いにくいことでも、
そこで嘘をつく人には猫はあげられない。
家の中にあげてもらず、玄関先で対応されるようなお家はその時点でお断りだ。


お金と愛情をかけた子を無償でその家族に託す、

その子は売り物ではない、

一生愛情を持って育ててくれる約束と引き換えに託すのだ、

そのためにいちばん大事なのは、

里親さんとの信頼関係だ。

その約束が守れるという信頼と引き換えるのだ。





カクタさんの旦那さんは、息子さんのことを話してくれた。
実際本人を見ていない私達は、それが真実なのか嘘なのかはわからない、

でも旦那さんの話が本当であれば、「息子さんが猫に危害をくわえることはない、大丈夫だろう」という結論になった。

私達はカクタさんのご主人の話を信用することにした。

なぜならカクタさんのご主人が正直に話してくれたこと、
そしてご夫妻は本当にいい人達だと思ったからだ。



ルカちゃんを見せるとカクタさん夫婦はルカちゃんを気に入ってくれた。
奥さんは相変わらず、
「この子は何ヶ月だっけ?」とか、
「手術はもうしなくていいんだっけ?」とか、
同じことを何度も繰り返し言っている。

でもルカちゃんを抱っこすると、
嬉しそうに微笑んで、ルカちゃんに頬ずりをしていた。


エチカさんはいつもにまして厳しく、

「今日は猫をこの部屋から出さないでください、
 ほらそこの隅の荷物は猫が昇ったら崩れますよ!
 そっちの部屋に行ったら猫が行方不明になりますからね、
 ここは閉めておいてくださいね!」

と隅々までチェックして激を飛ばしている。


そして最後に、

「おかあさん、専業主婦なんですからこれからもっと家の掃除を一生懸命やってください!
 できますか? 私と約束ですよ!」


と言って、無理矢理奥さんと指きりげんまんしていた。


110410 002 部屋の片隅で丸くなったルカちゃん



ルカちゃんはその日から「お試し飼い」ということにしてもらい、
後日、もういちど私が様子を見に訪れる約束をして、
私達はカクタさんの家をあとにしたのだった。





エチカさん、ありがとう。
私はいつもそこまで言えないんだよな。



2011/4/5





前回までのお話にはまだ続きがあるけれど、
ちょっとひと休みしてメイサちゃんの譲渡の話しを。


マイさんご夫婦にトライアル中だったメイサちゃん。

正式にマイさんのところの猫になった。



マイさんちは南向きの眺めのいいマンションの高層階。
先日伺ったのは夜だったので、夜景もきれいだった。

メイサちゃんは「リンちゃん」という名前になっていた。



リンちゃんはもうリードもつけていない。


「どうですか?」と聞くと、

「おとなしいですよ~」とマイさん。



リビングのソファーの上が定位置らしく、昼はバンザイして寝ているという。



私が近づいても・・・・

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ほんとだ、逃げない。

うちにいた時はリードなしでは捕まえられなかったのに。

110410 006




抱っこもできる。ただし耳が倒れてるけど。







マイさんご夫婦とリビングのテーブルで話をしていると、
私から解放されたリンちゃんは、今度はほふく前進で2階建てゲージの上へ。
ゲージの上がリンちゃんのご飯の場所らしい。

するとリンちゃん、ゲージの上で微動だにせず私をガン見

マイさんご夫婦と話をしている間、ひたすらず~~~~~~~っとガン見



きっとマイさんご夫婦以外の人間は、リンちゃんにとってはまだまだ危険な存在なんだね。


・・・・・・・・・・・・・

そしてマイさんご夫婦でさえ、リンちゃんはまだ様子を伺っているに違いない。


なぜなら・・・マイさんがこう言っていた・・・

「夜中はひとりで走り回ってます」


・・・・・・・・・・・・・

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(目の前はねずみちゃん)


マイさんの旦那様は在宅でお仕事をされている。

私が思うに、昼間リンちゃんは緊張し通しに違いない。





それでもマイさんはリンちゃんがかわいいらしい。


「いい子を紹介していただきありがとうございます!」



いやいや、こんな馴れていない子をもらってくれて、こっちがお礼を言いたいところです。


リンちゃん、幸せになってね。

いやすでに充分幸せだよね。


2011/4/7


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




今日でこのブログを開設してちょうど一年になります。

保護猫達のことを記録に残したくて、物語形式で書いてきましたが、
まだすべての猫達を紹介できていないし、
すべての猫のことは書けないと思うし、
これからどうなるかもわからないけど、

ご訪問いただけること、拍手をいただけること、継続する励みにしております。

いつもご訪問ありがとうございます。



今日は、ケムリの命日です。



2011/4/12


今日は年に3回、春・秋・冬とやる活動資金を集めるためのフリマだった。

私の出品は姪っ子が着なくなった洋服がメイン。
まったく近頃の若者は、洋服を買ってもすぐに飽きる。

でもたいした服ではないので、売り値は100円~50円程度。
捨てないで済めばそれでいい。
資金集めというよりは、枯れ木も山の賑わい的な参加だ。


それに何より仲間との交流が楽しい。

案外いちばんのお客様はその仲間内だったりする。


いつも
「ガラクタを売りに来てガラクタを買って帰る」

などと言って笑っているが、


今回の戦利品はガラクタなんかじゃない。

すごくいいものが手に入った。


COOK画像


上から→右へ順に、

①絶対プラスチックじゃない塗りの浅鉢 100円

②橘吉の豆皿   5枚で100円

③サラダボウル きれいなので買って裏をみたらNARUMIだった! 100円

④衣類 2枚で150円

⑤ポップな色のミュール 100円

⑥水色のストール、素材不明だが肌触りがスゴクいい 50円
 と、おまけの陶器の猫の置物


この他に350ml缶ビール1本100円×4本
ステンレスのフォーク2本50円!

食器棚あふれてますが、これらを買わずにはいられない~!!!





私達のフリマには本当に掘り出し物が多いんです。

特に毎回私の隣りでやる I さんは、旦那様がおエライ人で私達に比べたらお金持だし、、、

エチカさんは毎回里親さんから物品を寄付してもらっては、ワケわからず破格な値段をつけるし、、、


今日もウエッジウッドのキャンドル立て一対を、うっかり300円で売ってて・・・・

 ゲッ!

待って~~~!と思ったが遅し。

買った人、いいお買いものされました。。。




最後にコレ。


DSCF3917.jpg

孫の手10円・・・・

孫の手、欲しかったんだ!




日曜日の歩行者天国では、「東日本大震災への義捐金」集めの高校生が募金箱を持って声をあげていた。

歩行者のほとんどの人が素通り状態・・・

義捐金は個人でも送れるし、皆義捐金疲れしているんだと思うな。

そのうち場所を変えたのか、あっという間にいなくなってしまった。

そしてそのあとには「あしなが育英金」の募金箱を持った高校生達が・・・・・





私達も今日の売り上げと募金の一部を、わずかですが「アニマルクラブ石巻」へ送ることになっています。







2011/4/17  

さてメルちゃんだが・・・

実は今別のおうちで預かってもらっている。



それというのもうちのオス猫のオージがメルちゃんのことを大嫌いで、どうにも同居が無理だったのだ。


最初はしばらくメルちゃんだけ別の部屋に隔離していたのだが、
私がその部屋から出ようとするとメルちゃんがあとをついてきて、
ドアの前で私を見上げて「んる」と鳴く。


あああああ~~~~辛い




そんなメルちゃんを預かってくれたのが、
2月に事故で猫を亡くしたほたるちゃんの里親さん


「子猫のシーズンまでまだ間がありますが、
 その間一時預かりをしてみませんか?」



そう聞くと、喜んで引き受けてくれたのだった。


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メルちゃんをうちに置いておけない理由はもうひとつあった。



うちのオージは、ネズミくらいの大きさの時に私が拾い、
ミルクから育てた猫だった。

だからオージにとって私は本当の母同然。

普段からあまりに私がよその猫に関わり過ぎていると、
興味を引かせたい一心なのか、わざとオシッコをするのだ。



実はメルちゃんを家に連れて来たその日も、
私のベッドの羽毛布団に、信じられないくらいたっぷりとオシッコをされたのだった。

  


「キャー!誰これ~~~~~!?」


とりあえずいつも「誰?」と言ってみるが、そんなことをするのはオージ以外にいない。

その時もオージがそそそっと部屋を出て行って、、、私は深夜に泣きながら羽毛布団を洗ったのだった。




ちなみに猫のオシッコの匂いは独特で、普通に洗剤で洗っても匂いが取れない。

熱湯をかけるといい という説があるようだが、

私の秘密兵器(?)は通販で買った、
イージークリーンというドイツの洗剤。

布団カバーとシーツを洗うのに、洗濯機にいつもの衣類用の洗剤と一緒に洗剤スプーン1程度の
「イージークリーン」を入れる。


これで匂い完璧に取れます。

他にも家中のお掃除にあちこち使えて便利です。



でも羽毛布団は全部洗えるワケじゃないので、、、、




        



メルちゃんをほたるちゃんの里親さんのYさんに預かってもらった次の日、
メルちゃんの様子を聞きたくてYさんに電話を入れた。

私としてはかわいくて性格もいい、もしかしたら飼ってくれるかもと、
自信満々に期待していたのが、

なんと最初の夜、Yさんの家のお布団に、メルちゃんが粗相をしたと聞かされた?!



それって・・・それってもしかしたら・・・うちのお布団にオシッコしたのも、

メルちゃん???・・・




私は慌ててN島さん、つまりマイちゃんのお母さんに今までのことを聞いてみた。

N島さんの家では、メルちゃんは寝る時はリードをつけて、トイレのそばで寝ていたという。

「でも一度布団の上でしゃがみこんだことがあり、その時は急いでトイレに連れてったんです」




猫の中にたまにそういう子がいる。
オシッコをするのにふわふわした場所を好む子が。
まさかメルちゃんがそんな猫だったとは・・・・あ・・・・・・・

ああああ~~~~~~ショック!


どんなにかわいくても性格良くても、トイレがきちんと出来ない子がいちばん困るのだ。







私はオージに謝った。

おーちゃんゴメン、オシッコのこと疑って。


それでもYさんの家族は、「かわいくて子供たちも気に入っているのでいいですよ」と、
そのままメルちゃんを預かってくれている。

念のため寝室には入れないようにして、トイレを完璧に覚えれば他の場所ですることはないようだ。


しかし困った、メルちゃんどの程度粗相をするんだろう。。。




メルちゃんの里親探しが難航する気配だった





でも羽毛布団の犯人は、多分メルちゃんがオシッコした上から・・・オージもしたんだよな。
よその猫の匂いを消したくて。


だってものっすごく大きいシミだったもん。

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ごめんなさいをするオージ


2011/4/16


以前庭に来ていた子猫の捕獲を手伝ったことから、お付き合いが続いていた学習塾のTさん。

そのTさんから「また一緒に飲みましょう」と誘われ、その時にMさんの息子さんを紹介された。

Mさんとはここでも書いているが、去年の夏、卵巣癌で亡くなった塾の講師をやっていた人だ。


そのMさんの息子のケンくんが、「猫を飼いたい」と言っているという。
塾の奥さんはそのケンくんを私に紹介するつもりで、食事の席を設けてくれたのだった。



私はその時ちょうど保護猫のニャムを出したばかりだった。

「もう少し早く言ってくれればいい子がいたのに」

私はニャムをできれば知っている人に渡したかったと、悔んでばかりいたため、
ケンくんの一瞬遅い登場が惜しくてならなかった。




ケンくんは真面目を絵に描いたような実直そうな26歳の青年だった。

ケンくんには是非いい子を紹介してあげたい、
それがMさん~ケンくんのお母さん~に対して私ができる花向けにもなる。

ケンくんに紹介する子は子猫でなくてもいいと思っていた。
むしろある程度性格が把握できている中猫クラスがいい。

いちばん重要なのは「人慣れしていること」


なぜならケンくんは現在おばあさんと二人暮らしで、

そのおばあさんが「猫が苦手」だからだ。


ケンくんからは、
「祖母はそう言ってますが、猫を飼ったことがないだけです。
 たぶん連れていけば、猫の可愛さがわかると思うんですよ。」
と説明を受けていた。

そう言うケンくんも猫を飼うのは初めてだった。





「もう少し暖かくなって子猫が出てきたら紹介させてください」と言ってあったが、

ハタと思いだし、

そうだ!ケンくんにメルちゃんを薦めてみよう
ケンくんならうちも近所だし、マイちゃんにもケンくんを紹介できる!




最初はそう思ったのだが、

メルちゃんを見たケンくんの第一声は、

「今って毛が抜ける時期ですよね」

????


「・・・・・・・・・・・・・」



そうか、ケンくん長毛猫が苦手なんだ。



あとからメルちゃんのトイレの心配が発覚し、結局メルちゃんを薦めるのはあきらめた。
しかしものはついでだ、
せっかくなので他の大人猫さんを紹介することにしよう・・・と、



私が普段お世話になっている獣医さんのところにも何匹か里親探しをしている猫がいた。

3歳くらいの茶トラのピクピク(仮名)。
(へんな名前だが、病院でつけた名前なので・・・汗)
捕獲器にたまたま入ってしまったのを、リリースせずに病院でお世話していたのだった。


ものっすごく人懐っこくて、誰にでもスリスリするような子だった。
猫嫌いの人もこのベタベタっぷりなら心をほぐすに違いない。
ケンくんもピクピクを気に入ってくれた。

ケンくんが早速猫グッズをそろえて準備をしようとしていた時に、
なんとネットの募集ページよりピクピクを希望する家族から連絡が入る。

ネットに掲載していたのは私だった・・・・


110328 025


かたやおばあさんと二人暮しで昼間は仕事で留守のケンくん、


かたや若いご夫婦とその両親の4人家族、



ピクピクは病院の猫だった。
人間が大好きなピクピクには家族が多い方がいいからと、
病院で選んだ里親さんはネットから申し込みをしたご家族だった。







ごめんね、ケンくん。

ご両親を亡くしているケンくんに、
不用意にも「この子には家族が多い方が・・・」と言ってしまったことを、
私はものすごく反省している。

多分本人はそんなことを気にしてはいないだろうけど・・・・

ケンくんは「僕はいつでもいいですから」と、
あっさり身を引いてくれた。



かくしてピクピクは県外のご家族のもとへ、
お届けは病院OGのKさんと私とで行くことになった。


110328 026 ピクピク


2011/4/19

病院OGのKさんは、やはり面倒見がいいのが高じて、
ご近所や見ず知らずの人の猫の捕獲を手伝ったり、お世話をしている人だ。

猫だけでなく犬も飼っていて、病気の犬のお世話もしている。


今回ピクピクに連絡をくれたのは愛知県半田市のご家族。
新幹線と在来線を乗り継いで、約2時間ほどかかるけど、
Kさんとふたりで行くのならなんとなく楽しい


ピクピクはキャリーの中に入って、しばらく我慢ね。

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猫の持ち込みは、手荷物代が270円。
ピクピクは道中まったく騒がずに、おとなしくキャリーに入っていた。

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遠方だったこともあるが、そちらのご家族はお見合いもなしで、ネットに掲載した私の写真だけで決めてくれた。

だから現地で会うのが初対面になる。

Kさんがそのご家族に決めたのは、メールと電話でやりとりしただけだったが、
この人達なら間違いないと決めたのだった。




その里親さん~Sさんは、34歳の旦那さん、26歳の奥さん、
それと70代の旦那様のご両親の4人家族だった。

私達が最寄駅へ到着すると、ご夫婦が揃って迎えに来てくれた。
若いけれど、本当に素朴で素敵なご夫婦だった。


そしてご両親共々家族全員が揃って、居間でピクピクを迎えてくれた。



あ、ピクピクには「春ちゃん」という名前をつけてくれてあった。
よかった~普通の名前がついて・・・・



私達は一通り説明をして、雑談をすると、皆で写真を撮ろうということになって、
ピクピク・・・いや春ちゃんを奥さんが抱っこして、私が写真を撮ったのだが・・・


笑顔いっぱいの写真が撮れて、私は胸が熱くなった。


猫を迎えて家族みんなが嬉しそうにしてくれること、

そしてKさんの嬉しそうな顔、

お世話してき病院のスタッフ達にこの写真を見せれば、彼女達も喜ぶだろう




里親探しをやっていると、いつも必ずしも円満にお渡しできるとは限らない、
時々里親さんとの間でトラブルが起き、心折れそうになる時もある、
酷い言葉を突きつけられたりもする、

そんな時、もう里親探しなど辞めたくなってしまうのだが・・・・



Sさんご家族の写真を何度も眺めているうちに、

「まだまだがんばれる」

と今は思える。





春ちゃんは、病院ではあんなに人懐っこくて、誰にもスリスリだったのだが、
Sさんのおうちではほふく前進隅っこへ隠れる


でも段々と慣れてくれるだろう。

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「こんな田舎の遠くまでありがとうございました」

と何度も言われたけど、
こんなにこの子を歓迎してくれて、、、

Sさんの旦那様奥様、こちらこそありがとうございました。



2011/4/23

カクタさんの家へ2回目の訪問。


前回エチカさんと、家の中を片付けるよう無理矢理指切げんまんさせられたカクタさんの奥さん・・・


今回もエチカさんについて来てもらった。



すると、、、

なんということでしょう(大改造ビフォーアフター風に)


前回私達が通されたのが、玄関を上がってすぐの和室、
その和室の隣りが広い縁側のような洋間になっていて、その洋間には天井まで荷物が積み上がっていたのだが、、、

この日はその荷物がすっかりなくなり、今まで荷物で隠れていた洋服ダンスが見えていた。


部屋の反対側も形の揃った引き出し式の簡易衣装箱がズラッと並べられ、
いかにも使い勝手がよさそうになっているではないか。


エチカさんはすぐに、

「すごいじゃないですか!

カクタさんがんばりましたね~~~~」


と言うと、私にも(ほらっ、褒めてやりなよっ)と小声で促した。



その片付いた縁側の部屋にピンク色でモコモコの猫ハウスが置いてあり、
ルカちゃんはその中に入っていた。
そばには猫トイレにご飯と水が置いてあった。


カクタさんの奥さんは自慢げに、

「ハイ、がんばりました

と嬉しそうにしている。




カクタさんの旦那様は、

おかげさまで家の中も片付いてきて、

 それというのも猫が来てくれたことがきっかけになったわけですから、

 そういう意味でもこの子が来てくれてよかった思っています。


 まだ他の部屋はぐちゃぐちゃしてるんですけどね、段々に範囲を広げていきますから」

と言ってくれた。





ルカちゃんはというと、カスミ荘では猫ハウスからすぐに飛び出してくるほど人が好きだったようだが、
その割にはカクタさんのご主人には寄り付かないらしい。

でも毎日家にいる奥さんにはだいぶ慣れて、顔をすり寄せて来るのだという。



猫を飼いたかったもともとの理由が、
小学生の息子さんが家にいなくなってしまって、奥さんの寂しさを紛らすためだったので、

旦那様は奥さんになついてくれさえすればそれでいいのだ、と言った。






ルカちゃんはカクタさんに正式譲渡となった。

私たちは「引き続きおうちの中の片付けをがんばってくださいね」と奥さんと約束をして帰ってきた。

ルカちゃんは小食なため、相変わらず華奢で、耳が離れていてかわいらしかった。


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帰りの車の中で「ああよかった」と私がつぶやくと、エチカさんがこう言った。


猫がその家を変えてくれることがあるんだよ。

私が過去にお世話したお家では、不登校の男の子がいたんだけど、

猫をあげる代わりに勉強をがんばるように約束させたら、

おかげで高校受験が受かったって、親御さんが泣いてお礼を言ってきたことがあったんだから。




エチカさんはすごい。

本当の意味の猫使いだ。

親友のHちゃんが私のことを「猫使い」と呼んでるけど、
せいぜい慣れない猫を手懐づける程度だ。

エチカさんは猫を使って、人まで変えるんだから。





でもカクタさんの家はまた様子を見に行った方がいいだろうな。

緊張感を持たせないと、せっかくきれいになった部屋もすぐに元通りになってしまうだろうから。(笑)



2011/4/22



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