Sさんへお届けの日、
「今から出発します」
「お待ちしています」
とメールやりとりした直後、Sさんから明らかに間違いメールと思われるものが届いた。
「明日よろしくお願いします」
ん?明日?
なんのことだろう・・・いや多分誰か違う人に送るのを間違えちゃったんだろうな・・・
でもなぜ私に間違えて送ってきたんだろう?
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もしや明日猫をなにかするとか・・・(←ばかな)
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今日猫が来るから明日売り飛ばすとか?・・・(←妄想爆発中)
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どうしよう、急に不安になってきた!(←これはもう完全に職業病)
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と、、とりあえず家に着いたらSさんになんのことか聞いてみよう・・でもホントのこと言わないかも・・・(職業病・・・)
その妄想はSさんのアパート入るとすぐに解消された。
Sさんの住まいはキッチンに和室2間の小さなアパートだった。
その小さな空間に、なんとうりちゃんのためにキャットタワーをあつらえてくれてあった。
部屋には「猫の飼い方」のようなマニュアル本も置いてあったのも私は見逃さなかった。
「ドライフードはこれでいいですか?ペットショップのおじさんから進められたんですが。」
Sさんは初めて猫を飼うのにあたって、本を読んだり、ショップの人に相談したりして、真剣に準備してくれていたことがうかがえたのだった。
かたやうりちゃんは恐る恐るキャリーを出ると、すぐに狭い場所へ入り込んでしまった・・・
(やっぱりね)
おかあさんが珍しがってうりちゃんの隠れた場所を覗き込むと、
Sさんは「今日はそっとしておいた方がいいよ」とおかあさんにアドバイス。
「そうですね、今日はもしかしたらご飯も食べないかもしれないし、夜鳴きとかも・・・あるかもしれません。
でも長い目でみてください、そのうち必ず・・・絶対に慣れますから」
うりちゃんがSさんのおうちに慣れるのにどれくらいかかるだろう、
でもSさんはうりちゃんが懐くのを辛抱強く待ってくれるだろう、、今日のSさんを見てそんな確信を持てた、、、猫初めてと思えないほどSさんは覚悟が座っていた。
だから私は安心してうりちゃんを預けて帰ってくることができたのだった。
(間違いメールはSさんが会社の人に送ろうとしたものだった。
それにしても馬鹿げた妄想・・・でもこれが保護主の不安なのだ・・・
)
実は背中を撫でられるのが大好きだったうりちゃん
案の定うりちゃんはその日から3日ほど夜鳴きがひどかったらしい。
Sさんから
「あきらかに近隣に迷惑なボリュームの鳴き声を出すのですが、しつけみたいなことをした方がいいですか?」と聞かれ・・・
「いいい、いえ、私は猫にしつけはできないものと思っています。
今そんな事をしたらうりちゃんが余計怖がって逆効果になります。
夜鳴きはいずれおさまります、我慢して下さい」
そうお願いすると、Sさんは「耳栓買ったんでなんとか我慢して寝ますw」と堪えてくれた。
・・・・・・・・・・・
その後
「昨日の夜勤前、足から離れてくれなくて遅刻寸前でした」というメールをもらうまでに時間はかからなかった。
うりちゃんはわずか1週間で、すっかりSさんのおうちに馴染んでくれたのだ。
わが家には約3週間いたことになるが、
その時よりも更に人にべったりになったってことだね。
(他の猫がいない分人間になついてくれたのかな)
いやSさんが熱心に遊んでくれたからだろう。
「けむさんからもらった猫じゃらしの効果は抜群です。他ので効かない時もあれなら一発です」と言われたほどだし。
そして
「もううちの母もメロメロなので、正式譲渡でお願いします」2週間を待たずに正式なお返事をいただき、
うりちゃんは「タイガ」くんになった。
Sさん宅のキャットタワーの上で
その後も、
「ご飯を吐いたのですが、どうしたらいいですか?」
「お水をのんだあと咳みたいのをするのですが」
と、心配なことがあるとすぐに連絡をくれる。
こういう里親さん、本当に安心だなぁ~
GWにタイガくんに会いに行こうかな。
爪きりの仕方を教えてあげないと。
2013/4/16
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