ボランティアのグループの先輩エイケミさんから、

「今度M公園の地域猫についての話し合いがあるから、できたら参加してね」

と言われていた。



M公園は家の近所の公園で、あっこちゃんが餌やりをしていたところ、
そして私が、ピョン吉とテンちゃんを連れ出した公園だった。



実はそのあっこちゃんは先月、家庭の事情で公園前のマンションから引越しをしてしまった。
引越しにあたり、もうM公園の餌やりが出来なくなるからと、
代わりの餌やりさんを探すために呼びかけをしていた。

先輩のハッチーさんやエイケミさんも同様に呼びかけをして餌やりさんを募り、
どうにかこうにか代わりの人達が交代で猫達のお世話をしていた。



当然私も頼まれたわけだが・・・



私は餌やりの仕事だけはどうしても手を出せなかった。
なぜなら

毎日定時に餌やりをするのは時間的に無理なこと、
たとえそれが毎日でなくても、外にいる不自由な猫に心を奪われることが精神的に辛いこと、
そして「終わりのない仕事」になることからの逃避、、、だった。


近くに住んでいることで更に逃げられないがんじがらめの立場にいるようで、
それが余計近づけない状況を作っていた。
あっこちゃんがいる時も、餌やりをお手伝いすることはなかった。



あっこちゃんはよく私にこう言っていた。


「明日家を空けるのですが、餌やりは別の人にお願いしてありますので、
 猫の様子を見にきてもらえますか。

 猫を見に来てくれるだけでいいですから。




111015 005 猫ハウスの猫達



猫を見に来てくれって、、、それはどういう意味なんだろう、と当時の私は考えていた。




あっこちゃんは私に餌やりを手伝ってほしかったに違いなかったのだ。




    



そのM公園に行政の手が入った。

まずTNR(捕獲・避妊去勢手術・リターン)、
そして周りの町内を巻き込んで、地域猫としてお世話をすることで野良猫問題を解決する、
そのためのモデル地区にM公園が抜擢されたのだった。
おそらくM公園がリニューアルされることで(すでに一部リニューアル済み)、
市の公園整備課ともタッグを組みやすかったからだろう。



通常は「地域猫ってなんだ?」から始まり、
「なぜ猫の世話なんかしないといけないんだ?」
「なぜ猫に金を出さなければならないんだ!」と、
そこまで行くのに、地域住民の賛同がなかなか得られない。

会議に出席していたブロック長さん達は、全員60代~70代の男性。

ボランティアの立場で参加した私達は、どんな反対意見・厳しい反論に合うかと思っていたが・・・



なんと全員が前向きに「わかりました、協力しましょう!」と言ってくれたのだった。


それはこの会議自体が市の動物指導センター主導で行われ、
指導センターの職員がすべて説明をしてくれて、
費用も市が負担してくれることから賛同が得やすかったのだろう。

いや、時代が古い考え方を少しずつ変えてきているのかもしれない。




その指導センターの職員の口から、

「今まである人が自費を投じてここの公園の猫達の手術と管理をしてくれていましたが、
 事情があって引っ越されてしまいましたので」

とあっこちゃんがしてきてくれたことの説明に至ると、ブロック長さん達も、


「僕ら今までそういう人がいることを知らなかった。」


と、侘びとも感謝ともいえるねぎらいの言葉が出た。




「今度からそういう人の区別がつくように、
 決まったベストなり腕章なりをつけてやってもらったらどうだろうか」





あっこちゃんはこれまでどれくらい、
通りがかりの人や、町内の頑固爺さんのような人に罵倒されてきたかしれなかった。


今日のここのおじさん達から出た言葉すべてを、

あっこちゃんに聞かせてあげたかった・・・・ 





感動。




 

あっこちゃんは、引っ越しと同時に猫のことからすべて手を引いてしまっていた。

私達のグループからも抜けてしまっていた。

まだ連絡をつける術があるだろうか・・・



いつか今日のことをあっこちゃんに知らせてあげよう。

再びあっこちゃんが晴れやかな気持ちでM公園を訪れることができるように。




111111 041

猫ハウスの猫達



でもこれからが大変だ。

M公園の地域猫化大作戦を成功させるために、
私も今度こそお手伝いをしよう。


私は私ができることを、お手伝いしていけばいいのだから。







2011/11/14
 

 
スポンサーサイト


コメント

  1. LAのりんごちゃん | -

    わぁ!良かったですね!
    私も嬉しかったです。
    感動しました。

    ぜひ、これまで頑張ってくれた
    あっこちゃんにも伝えたいですね。

    M公園の地域猫化大作戦が成功して、
    この活動が日本全国に広がっていくといいですね。

    ( 15:28 )

  2. けむ | -

    Re: ありがとう。

    りんごちゃん、ありがとう!
    あっこちゃんがひたすら続けてきたことが、こんな風に実を結ぶなんて、、、本当に感激しました。
    あっこちゃんがいなかったら誰かがやらなければならなかった、、、それは私かもしれなかった、、、
    でも私にそんな勇気はなかったです。
    でもあっこちゃんだって、私と同じもろい人間だったと思うのに。

    だからこそ、あとをつなげないとならないと思ってます。
    あっこちゃんのためにも。

    ( 22:52 )

コメントの投稿

(コメントの編集・削除時に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)


トラックバック

Trackback URL
Trackbacks


最新記事