うりちゃんの里親に名乗り出てくれたのは29歳の男性Sさん、


母ひとり子ひとりでペット可アパートに住んでいるとのこと。


ネットの里親募集サイトに掲載していたうりちゃんを見て、

猫を飼うのは初めてでだけれど、お母さんともどもずっと猫を飼いたくていくどか里親募集猫に応募したけれど、いつもすんでのところで他に決まってしまっていた、
どうかご検討よろしくお願いします、と連絡をくれたのだった。

なんどかメールをやりとりするうち、
Sさんのメールは見栄や飾るところがなく少なくとも正直な人だということがわかった。
そこでその週末のアメショー譲渡会でお見合いしてもらったのだった。



アメショー大譲渡会では成猫ばかりの中で生後6ヶ月のうりちゃんは小さく見えたのだろうか、

「まだ小さいんですね」

とSさんはつぶやいていた。


(・・・大きいって言われるかと思った)
「この子でいいですか?」と言うと、


Sさんは「はい、是非お願いします」と頭をさげた。


Sさんにとってうりちゃんは待ち焦がれた子猫だったのだ。

IMG_2187.jpg ミカと一緒に譲渡会会場で




Sさんんはシフト制のお仕事をしていた。
お届けの日の都合をすりあわせたところ、譲渡会から10日も後になってしまった。

でもその10日は、うりちゃんがより人間に好意をもってもらうよう、
私が最後の追い込みをかける10日になった。

臆病で逃げてばかりのうりちゃんに私は普段の何倍もおもちゃ遊びをし身体を触るようにした。
その甲斐あってうりちゃんは日に日に私に心を開いてきてくれた。


IMG_2200.jpg

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オージが亡くなった時、

しばらくの間、私は猫とどう接していいかわからなくなっていて、
chihiroさんのアニマルコミュニケーションを受けていた。

そのセッションの中で私はchihiroさんにこう打ち明けていた。


「いつも猫を預かっては里子に出している、

そのせいか私は無意識のうちに猫と距離を置いて接していたように思う、

それを私は預かり猫に限らず自分の猫にも同様にしていたんじゃないだろうか、

オージに対しても、ナナやうのに対しても、

外で暮らすよりはいい程度のドライな扱いしかしてなかったように思う」




どうしてもっとオージを大事にしてあげられなかったのか、

どうしてあんな悲しい最期にさせてしまったのか、

私はそればかりを悔いていたのだ。

あっけなく逝ってしまったことがそれに余計拍車をかけていた。



するとchihiroさんはオージの言葉を借りて、私にこう話してくれた。


「おかあさんの引き出しの中にはまだ愛情がたくさんあるはず、

たとえ預かり猫でももっともっと愛情をかけてあげればいいんだよ。

その子達がたくさんの愛情をもらえばもらうほど、

愛されたという自信にになって里親さんと絆を結びやすくなる。

愛情をかけてあげればあげるほどトライアルはうまくいくよ」
と。



私はずっとその言葉を思い出していた。

オージが言ってくれたようにこの子には精いっぱい愛情をかけてみようと。





初めて家に連れてきた時に私の腕を噛んで逃げていったうりちゃんは、

最後には私が帰ると玄関に出てくるようになっていた。

今までは家に帰るとすっ飛んで逃げていく後ろ姿を見ていたのが、

玄関に迎え出て、私を先導しながら部屋の中へと歩いていき、私が来るのを振り向いて確認するまでになったのだった。


IMG_2196.jpg
ハーネスから鈴付き首輪に昇格した



Sさんの家にお届けの日、
何かまた違う気配を感じたのか、うりちゃんは再び逃げようとしたけれど、

いつものヒモのおもちゃでなんなく御用。
そのおもちゃも一緒にSさんに渡さないと。


「うりちゃんのおうちが見つかったよ。これから新しいおうちに行くからね。
 大丈夫Sさんはやさしい人だよ、がんばってねうりちゃん」



そう言い聞かせてSさんの家へ向かった。



2013/4/9
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コメント

  1. macoto | 3fIBvpkA

    No title

    オージが亡くなって
    アニマルコミュニケーションを受けた、と聞いて

    なんて言われたのか気になっていたのだけど
    大切なことだから聞いちゃいけないな、って思っていたの。

    早朝から泣きそうですわ。

    ケムさん、がんばってね。

    ( 03:44 [Edit] )

  2. ばぁば | -

    ジ~~~ンとなってウルウルだよ~

    私が思ったのは
    猫にもいろんな子がいる。
    甘えん坊な子は人間が忙しいときでも上手にすり寄って甘えてくる。
    気ままに過ごしたい子はいくらこちらが構いたくても上手にすり抜けて行ってしまう。
    猫たちは自分が気分よく過ごす術を知っているんだと。
    人間との距離は猫たちが自分で決めているんだよ。

    それにケムさんちは仲間の猫がいるじゃない。
    もちろん相性の良し悪しはあるでしょうけど、いくら人間が構うことができなくても決してさみしい環境ではないと思う。
    オージくんも、ナナちゃん・うのちゃんもちゃんとケムさんを理解してくれているよ。

    いざ居なくなって“もっとこうしてあげればよかった”と後悔すること…
    この後悔だけは何度繰り返してもなくなることはないように思えます。
    だからこそ「そのときできることを一生懸命に!」
    愛情のかけ方もひとつじゃないよ。


    ところで、私の部屋が唯一安心できるテリトリーだったレンちゃんですが、
    最近は私がお風呂に入っているとき、ドアを開けて階段を降り一階のお風呂場の前まで探しにくるようになりました。
    たまに父に遭遇すると一目散に階段を駆け登り部屋に逃げ込むそうです。
    どんだけ甘えん坊なんじゃい!!って感じです。

    ( 12:18 )

  3. ふぶき | -

    また

    泣けました…
    猫はお見通しですね…
    けむねこさんが今まで里子に出した猫たちを見れば、人間に好感を持ってくれるだけの愛情は充分かけられてたと思いますよ。
    ウリちゃんも訓練所を出て待っててくれるお家へ行くんですね。ガンバレ。
    近所のウリオも去勢手術を終えて、大分歩み寄ってきたようです。

    ( 23:29 )

  4. けむ | -

    Re: macotoさん

    アニマルコミュニーケーションの話しは会った時にでもお話しするよ。

    これはその中のほんの一部。

    オージがいろいろ教えてくれたよ。

    ( 00:53 )

  5. けむ | -

    Re: ばぁば~

    ばぁばの言うとおり、その時できることを一生懸命やればいいんだよね。
    私も「私のできることをやろう」と思ってやってきたけど、
    仕事があったり、頼まれごとがあったり、結局猫達を犠牲にしてきてしまった。
    ・・・ばぁばありがとう、なぐさめてくれて。^^

    レンくん行動範囲が広がってたのね、様子が目に見えるようです、かわいい~!

    ( 01:01 )

  6. けむ | -

    Re: ふぶきさん

    あはは、なるほど家猫訓練所だわー
    猫もいろいろですからね、訓練しなくてもいい子なら楽なんですけどね~
    うりちゃんはちょっと心配な子でしたから。
    ふぶきさんの近所のウリオくんも、きっと大丈夫です。猫はお見通しですから(笑)

    ( 01:06 )

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