ぴょん太はエイケミさんが保護したダブルキャリアの男の子。

(ダブルキャリアとはエイズと白血病のキャリアを持っているということ)


ぴょん太のこと③~思い出の家へ


ぴょん太のこと④~ぴょん太の里親様



そんなぴょん太も去年のゴールデンウィークにやっと里親様が決まり、私達は心から喜んでいた。
ところが去年の11月下旬、その里親様から連絡があった。

どうやら白血病が発症したらしいと・・・・




一時は歩けないほどになって、病気に合う注射を探すために毎日病院通い、という状態だった。
なんとか持ち直してほしいと祈りつつ、エイケミさんと「一度お見舞いに行こう」と相談していた。

里親のMさんはスーパーで夜遅くまで働くお母さんだったので、お互い休みも噛み合わず、夜の時間も取れなかった。
そのうち、
「随分回復してきました。病院も1日置きになりました、ご心配おかけしました」との連絡をもらい、

年末はお互い忙しかったので、お見舞いは年明けにしましょう、ということになった。





年が明けて改めてエイケミさんとお見舞いの日程を決めたその前の週は、

しろは最近食欲がすごいです
(里親さん宅の新しい名前は「しろちゃん」^^)

と聞いていた。
(よかった~このままの調子で回復してくれるかな)


Mさんには1年も経たずに随分病院通いをさせてしまった。
今回しろちゃんに会うことはもちろん、エイケミさんとお見舞金を持って行くのが目的だったが、その日私は柔らかめのおいしそうな缶詰めとパウチも紙袋に入れた。





そしていざしろちゃんに会ってみたら、







え?


「3日前から急にがくっと悪くなりました」と。



しろちゃんは毛布で作ったベッドに入っていて動かなかった。
背中の肉はげっそり落ちて、目もつりあがって、顔をあげているのがやっとのようなしろちゃん・・・・


オージの亡くなる前の顔と同じだ。



・・・・・・・・・

涙がみるみる溢れてきた。
その姿を見ただけでしろちゃんはもうダメだと悟った。


Mさんにお詫びと感謝を述べると、MさんはMさんで「私達もしろにはたくさん助けてもらいました」と言ってくれた。


Mさんは母子家庭で、中学生と高校生のお嬢さんがいた。
Mさんが仕事でいつも帰りが遅かったところ下のお嬢さんはしろちゃんが心の支えだったと、
思春期でいろいろ悩みがあったけれど、全部しろちゃんに聞いてもらっていたと、
そう話してくれた。


エイケミさんが、
「以前聞いた話ですが、猫が旅立つ時には『ごめんね』ではなく『ありがとう』と言って欲しいそうですよ」と涙ぐむMさんに話して聞かせた。





それを聞いて私もしろちゃんに「ありがとう」と言おうとしたけれど、



・・・・・・・どうしても「ごめんね」になってしまう。

もっと早くおうちを見つけてあげなくてごめんね、
餌やりおばさんの狭いおうちに預けちゃってごめんね、
あちこち居場所が変わってごめんね、、、


しろちゃんは細い目でじっと私を見ていたけれど、そのうち目を閉じて頭をもたげてしまった。
私は持ってきた缶詰めとパウチをそのまま持ち帰るしかなかった。





その翌日の夕方、しろちゃんが亡くなったとMさんから連絡をもらった。






一時預かりしてくれたわが妹と姪っ子も心配していたので、残念な知らせをするしかなかった。

「れおくん、どうなった?」


妹たちはをぴょん太を「れおくん」と呼んでいたのだ。
思えばぴょん太は名前を3つも持っていたことになる。
ぴょん太、れおくん、しろちゃん・・・・
(正確に言うと餌やりおばさんが「アニー」と呼んでいたので4つなのだが)

そうだぴょん太はいくつも名前をもらって、たくさんの人から愛されたんだ。
エイケミさんに保護されなかったら、Mさんが里親さんになってくれなかったら、
どこかで誰も知らないうちにひっそりと死んでいたに違いない・・・

だからぴょん太は幸せだったよね。
たくさんの人に愛された猫は、神様に近いところにいって高貴な魂になると、、、

そんなことを聞いたような気がする。







眠ったような最後のしろちゃん




ぴょん太、今度は健康な身体で生まれておいで。
でもすぐでなくていい、
世の中に野良猫がいなくなって、望まれる猫だけが暮らしていける時代になったら。







2016/1/22 ぴょん太虹の橋へ


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コメント

  1. 坂ち | 27ET4VhU

    急にドン冷えになっちゃったから、、
    悪化しちゃったのかな?

    ただ、本当に独りでひっそり辛く
    行ってしまうのではなく
    色んな温かい手に触れられて
    家族も出来て、、、温かいお部屋で
    最期を迎えられたのは、少しでも良かったのかな?
    そう思いたいですよね!!!

    今は温かい猫の隠居の国で
    美味しい物を食べてのんびりしてるかな?

    おばちゃんは涙が止まらなかったよぉ、、、

    ( 19:53 [Edit] )

  2. けむ | -

    Re: 坂ちさん

    ほんとに・・・そう思うしかないですよね。
    この急な寒波で、外にいる猫達はどうやって暖を取っているのかと、それを思えば暖かいベッドと温かい人の手に包まれてこれたことを、幸福と思うしかありません。
    ありがとうございます。

    ( 12:26 )

  3. ふぶき | -

    あまりに早い

    この頃嬉しいお話が続いてたのに、ぴょん太あまりに早い…でもおばちゃんかわいそうって思わないよ。
    優しい家族と幸せだったよね。家族の人たちもしろちゃんのおかけで猫が前より好きになったと思うよ。
    悲しさや悔しさが落ち着くと、
    「しろちゃんかわいい大好き」
    がきっと残ると思います。
    動物は生きた時間の長さは関係ないみたいですが、人間はやっぱりもっと一緒にいたいと思ってしまいますね…せめてもう少し…
    かわいそうじゃないと思ってもおばちゃん涙が止まらん…
    みんなの愛情でお腹いっぱいになってしろちゃんがお空で元気にしてますように。

    ( 00:21 )

  4. けむ | -

    Re: ふぶきさん

    ふぶきさんのコメントに涙が溢れます。
    本当に・・・こんなに早く発病してしまうなんて、人生は残酷です。
    ぴょん太はかわいそうじゃなかったですか、
    ぴょん太はかわいそうじゃなかったですよね、
    私もゴメンネをもう言わないようにします。
    ふぶきさんの言うように、
    ぴょん太、お空で元気にしててね。

    ( 12:34 )

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