2015年の秋にタカラさんが保護した3匹の子猫がいた。


そのうちの一匹、空ちゃん(くうちゃん)と名付けた男の子はタカラさんが飼っていた。







2015/10/29 生後1ヶ月半



兄弟2匹が先に里親さんが決まり、その後も譲渡会に出ていたが、
その譲渡会で同じ月齢の他の子猫に比べてあきらかに成長が遅いことに気づき、タカラさんは慌てて空ちゃんを病院に連れて行った。
すると悲しい事実を突きつけられた。
空ちゃんは肝臓の欠陥で血管が成長していない、
動物病院の先生から、

「この子は大人になれない」


と言われた。

治療方はないと。





タカラさんは、空ちゃんの里親募集を全て取り下げたのだった。



その後は肝炎と貧血、病院での血液検査、、
生後6ヶ月になっても体重は1000グラムほどしかなく、それでも命は繋がっていた。
(2016/3/7 体重1070g)

そんな空ちゃんは別の品種の猫か?いや、猫とは違う生き物だろうか?と思うほど小さな猫だった。




ある時血液検査の数値ばかり気にしていたタカラさんに、別の動物病院の先生がこう言った。


「数字は数字、この子がご機嫌で過ごせたらそれでいいじゃないか」と。



タカラさんもそれで気が楽になり、ドライフードを食べなくても、下痢ばかりしても、
空ちゃんが食べたいものを食べたいだけ食べさせて育てることにした。

空ちゃん達兄弟は飢えてガリガリの状態で保護している、もうそんな思いはさせたくないと。




空ちゃんはそれからも、いつまで経っても身体が大きくならず、その代わりお腹ばかり膨らんだアンバランスな体型になっていた。








2016/4/5





いつも私がタカラさんの家に行くと、空ちゃんは必ず勝手口のところにいて迎えてくれた。

それは空ちゃんはタカラさんのことが大好きで、あまりあちこち動き回れない空ちゃんがタカラさんと一緒にいたくて、いつもキッチンにいたからだ。




私は空ちゃんのアンバランスな体型を見るたびにいつも動物病院の先生の言ったことを思い出していた。
この子はいつまで生きられるだろう、、、








2016/5/15



ある時の空ちゃんは目がくしゃくしゃしていかにも具合悪そうな時があった。


その時はさすがに、
「もうダメかもしれない」
などと考えたりした。




2016/6/9






今までも何度も、空ちゃんもうダメかもしれない、という時があった、
そんな時タカラさんは空ちゃんを入れる箱を用意したり花を買ったりたりしたが、そのたびに空ちゃんは持ち直して、




「大人になれない」と言われていたのに、奇跡的に1歳のお誕生日も迎えていた。








2017/3/18 1歳6ヶ月




先月タカラさんから「今空ちゃんは真菌がひどくて」と連絡をもらってからは、私はタカラさんの家に行かないようにしていた。

私にとって真菌は侮れない病気だった、それというのもオージは真菌が肺に入って亡くなっていたからで、真菌がこわかった。

真菌は人にもうつる、人を介して猫にうつるのだ。

それでタカラさんはしばらく猫の預かりはできない、とのことだった。








それがゴールデンウイークが開けた月曜日、

連休あとで仕事が詰まっていて、お昼休みにやっとメールを確認して愕然とした。



おはようございます。昨夜10時35分空ちゃんが逝ってしまった。
2月に2.1㎏あった体重が5月に1.4㎏になって金曜日まで食べそのあとは全く食べなかった。
今日生きる分を今日食べていた。命の自転車操業だった。
頑張ってくれました。






会社のデスクだというのに涙が溢れてしまう、
空ちゃんが、、かわいそうでたまらなかった、、、

いや空ちゃんはかわいそうじゃない、
普通の猫とは違ったけれどタカラさんにこんなに大事にされてきたじゃないか、
でも空ちゃんを失ったタカラさんはかわいそうだった、
タカラさんを慰める言葉が見つからなかった、



タカラさんはいつでも心の準備をしていたと言っていたけど、そんなものできているはずもなく、、
空ちゃんの旅立ちを一緒に送りたいと言った私の申し出を断って、タカラさんはひとりで空ちゃんを見送った。






今回花は用意してなくて、庭に咲いていた花を入れたと言っていた。






以前タカラさんは私が空ちゃんに会いに行くと喜んでこう言っていた、
「空ちゃんが生きてきたことを一人でも多くの人に知ってもらいたい」から嬉しいと。







私は空ちゃんという猫がいたことをずっと忘れない。


タカラさんが支え続けた愛おしい命。






一緒に空ちゃんを荼毘に付すこともできなかった、それからタカラさんにも会っていない、

タカラさんへの慰めの言葉は今も見つからない。









2017/5/7 空ちゃん虹の橋へ

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コメント

  1. ちわここぱぱ | -

    空ちゃんは幸せだったよ。絶対。

    ( 07:59 )

  2. しろちゃん | T4tqvWw.

    可憐な空ちゃん

    白いお花が似合いますね?
    タカラさんは今も辛くてこの先もずっと悲しいと思うんですが、空ちゃんはそんなにタカラさんに愛されて、やっぱり幸せだったと思います。
    病気になったけど愛された記憶は亡くなってもなお、空ちゃんに残っていると思います。

    そうは言っても悲しいことに変わりないですが...。

    ( 10:03 [Edit] )

  3. ななえ | -

    何時もブログを楽しみに読んでいましたがコメントは始めてです
    実は我が家の猫も空ちゃんと同じ日の同じような時刻に虹の橋を渡りました
    神奈川から連れてきた猫の一匹で16歳でした
    家の近所の野球場で保護した猫でした
    穏やかで、人にも猫にも優しくて、どんな猫とも仲良く暮らせる、とてもオチャメな猫でした
    多分、空ちゃんの面倒をみながら虹の橋を渡ったのだと(自分勝手な解釈ですが…)思ったら気持ちが晴れました
    可愛い可愛い空ちゃんのご冥福をお祈りします






    ( 12:37 )

  4. 豆の里 | -

    タカラさんも空ちゃんも

    本当に、毎日が一生懸命で、必死で、心配だったと思います。
    その分、タカラさんの心に、深く関わった子だから、どんなに理屈で解っていても、別れは、本当に悲しいし、寂しいと…想像します。
    空ちゃんは、間違いなく幸せだった。
    タカラさんだから幸せに出来た子だった。
    今までも、たくさんの子を助けてきた。

    励みの言葉は見付からないけど、
    その事実がある事は、確かです。

    我が家の、豆さんも、タカラさんが頑張ってくれたおかげで、命をつなぎ止め、私の大事な家族になってくれました。
    関わってくれたケムさんとタカラさんに感謝しています。





    ( 00:43 )

  5. けむ | -

    Re:

    皆様からいただいたコメントを、そのままタカラさんに見せてあげたいです。
    私も空ちゃんは幸せだったと思う、絶対に。
    暖かいコメントありがとうございます。

    ななえさん
    空ちゃんはななえさんの猫さんと一緒に虹の橋を渡ったのですね、おかげで寂しくなかったと思います。
    一匹いなくなったからといって、また増やさないようにね。^ - ^

    ( 11:53 )

  6. こみんと | aY/jNKio

    何てかわいいお顔の子でしょうか!
    と写真を見た第一印象でしたが、読んでいくうちに
    え? え!? ・・・・
    確かに短い人生だったかもしれませんが
    私も絶対に空ちゃんは幸せだったと思います!
    五体満足な子よりも、大きな大きな愛情をもらったと思います
    一生分の心配と愛を短い間にたっぷりもらったのではないでしょうか
    うちにも今、心の準備をしていなくてはいけない子がいますが
    半分は「まだまだ元気に生きてくれる お別れなんかまだまだ先だよ」と言う気持ちでいます 心の準備なんて、そう簡単に出来るもんじゃありません・・・
    心配した分、お世話が大変だった分、いなくなったときの心の穴は大きいと思いますので
    タカラさんはさぞかし肩を落としていらっしゃるかと思います
    タカラさんにで出会ったからこそ、ここまで生きてこれたのだと思います
    空ちゃんは「ありがとう!!!!」って絶対に言ってますよ

    ( 17:07 [Edit] )

  7. けむ | -

    Re: こみんとさん

    こみんとさんに言われると説得力あります。
    こみんとさんち子は五体満足でない子が多いですもんね、そんな犬猫にありったけの愛情をかけているこみんとさんはすごいと思います(;_;)

    心配した分いなくなった時の心の穴は大きい・・・タカラさんもそうだと思うんですよね。
    手をかけた分可愛かったのでしょうね(泣)
    くうちゃんに変わってお礼を言いたいのですが、それすらもまだ言えてない私です(;_;)

    ( 12:42 )

  8. こみんと | Ze8rET2U

    2年前に亡くなった子の時は、どなたにどんなに優しいお言葉をかけていただいても
    悲観的になってしまい
    どんな言葉にも傷ついていました
    当時は誰とも話したくなく、誰にも会いたくなくなった事があり、今は放っておいてほしい・・・と強く思ってしまい
    できるだけ人を避けていた時期がありました
    なので逆に大切だった子が亡くなった方の気持ちも、よくわかるようになりました
    タカラさんは、今はまだまだ涙の日々だと思います
    今は空ちゃんとの思い出といっしょに、ゆっくりと過ごしていると思います
    そういう二人だけの時間が大切だったりもしますし
    無理に元気にならずに、ご自分のペースでほんの少しずつでも元気になって行ってほしいと思います
    空ちゃんのお礼は、少し先でもいいと思いますよ^^

    ( 08:43 [Edit] )

  9. けむ | -

    Re:

    深い悲しみの中にいる時はそういうものなのですね、放っておくことも思いやりなんですね、タカラさんが思い出とゆっくり過ごしているのならそれでいいと思います、慰めは慰めでしかならない、自分の中で悲しみを消化しなければ。
    私はタカラさんが困った時にお手伝いできればと思います。
    だってまだまだ外には猫がいますから。

    ( 12:21 )

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